Cobweb of にーしか

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ピクミンのマネと言われるアクションゲーム

Overlord Raising Hellをプレイ中。率直な感想としては、プレイヤーのやるべき事、考えるべき事の少ないゲーム。ルートも、目標も、何もかも、お膳立てされていて、配下のミニオンを『操る』というよりは、ただ引率しているだけのよう。

私の大好きなパズル要素も無く、選択肢や分岐もろくに無いようで、すすんで遊びたくなるような代物ではない。けれども、暇つぶしには最適だ。連日の熱帯夜のせいで、「複雑な事は何もしたくないのじゃ」という時に限り、存在価値が増す。

ハーフリングの住処、つまりホビット庄を荒らしに出かけるのが、何を隠そう我らがオーバーロード御一行。このブラックユーモアたっぷりの情景が、プレイの楽しさであり、退屈な”引率行”の救いとなる。

例えば、人間の村Mellow Hillsでは、処女を捕らえて、オーバーロードの居城で従者にする事ができる。「処女を捕らえて…」などと書くと何やら物騒だが、Maidenを10人捕まえるというクエストに過ぎない。のどかな田園風景で滑稽な寸劇がカットインされる程度で、誰かさんが期待しているような18禁シーンは無い。ただし、人間達をいじめ過ぎると、主人公の堕落の度合いが増す。


村人「ダークロード様、どうかこの貧しい村にお慈悲を賜りたく、生きのいい処女を進呈いたします」
若い女「あたしは処女じゃない! 理由もなく”ヤリ○ン・ハリエット”なんて呼ばれない!」

現在ミニオンは15匹。種類は、まだ、ブラウンとレッドだけ。だいたい中盤に差し掛かった辺りだと思うが、数で押すパワープレイはイメージとはちょっと異なり、さほど痛快ではない。単純にルートに沿って進んで、敵を始末して行っているだけだ。

ミニオンの指揮にもうひと工夫欲しかった

プレイヤーが直接操れるオーバーロードが行けない場所では、配下のミニオンを指図して、目的のオブジェクトを取ってこさせたりする。「配下を操る」という、このゲームのテーマが最大に発揮される局面だが、一部のステージ(Hafling Housesなど)では、操作が思う通りにならなかった。

Xbox360コントローラでのプレイだが、ミニオンに切り立った段差を上らせる場合に少々手こずった。高低差の作りが、操作に対して適切な反応を与えるようには出来ていないようだ。垂直に近い傾斜の両側(縁)が、上りの通行を阻害して、傾斜のド真ん中を通らせないと上ってこられない。このときのミニオンのコントロールは、ラジコン方式だ。右スティックを動かすと連動して、ミニオンが移動してくれる。

ステージ上に障害物が特になければ、ミニオンの操作はずっと容易い。残念なことに、この間接的なコントロールを更に面白くする要素は、これまでのところ見られなかった。

補充が面倒

プレイしていて煩わしくなってくるのは、ミニオンを呼び出す際に必要となる手持ちの魂(ライフフォース)の数だ。ミニオンの種類によって魂も異なり、ブラウンなら羊、レッドならファイアビートルという具合に、特定の生き物を殺して、事前に魂を確保しておかないとならない。

ミニオンは消耗品であり、数が減ったら、ノードから召喚して補充する。補充はこのゲームにおける必須行為だが、その為に魂をいちいち確保しに牧場や城の廃墟を巡ることは、ゲーム体験として、質の高いものではない(率直に言えば、つまらない)。

武器のアップグレードなども、ミニオンを犠牲にして行う仕様となっているので、やはり魂の確保というルーチンワークを避けて通れない。ある程度までプレイヤーが到達したら、魂の補充を自動化しても良かったと思う。その方が遊びやすく、クエストに集中できるだろう。

順路を見落としやすい

クエストを解決することで、入手できるミニオンが増え、新しいエリアにも行けるようになる。ところが、ステージを一望できる地域図や世界地図といったものがなく、ところどころで、行き詰まってしまう局面が出てくる。大抵の場合、新しいタイプのミニオンの入手が前提にされていて、それを発見するまでは、先へ行けない。

要するに、見落としているだけなのだが、エバーナイト・フォレストなどは特に道が入り組んでおり、どこが訪れていないエリアなのか、区別がつかなくなってくる。そうなると、新種のミニオンを発見するトリガーを得る為に、これまで何度も踏査した区域を、再度、念入りに訪れるしか手が無くなる。この行程が興を削ぎ、プレイの質を低下させてしまう。

このゲームは、お膳立てされたルートを進むだけの、あまり工夫の見られないプレイを強要してくるわけだが、「先へ進むにはどうするべきか」という箇所においては、プレイヤーが積極的に(それこそローラー作戦で)探査を行わなければならず、この著しいギャップには失望を禁じ得ない。

ヒントを設ける等して、プレイ進行を滞らせないようにするべきだったのではないかと思う。感覚としてはライトな(カジュアルな)方向性を徹底してしまって問題無いはずだ。

ゴールドが有り余る

オーバーロードの居城には、発見されたオブジェクトがそえられていくが、特に面白い仕掛けが増えるわけではない。ゴールドは、チェストがリスポーンする仕様のせいで、(少額ずつではあるものの、)ほぼ無限に蓄えようと思えば可能である。だから、城の内・外装の飾りは簡単に購入する事ができ、余ったカネに使い途が見いだせない。

だんだん面倒になってくるクエスト

4種類のミニオンが使える頃になると、とたんにクエストの難易度が増した。モイスト・ハロウでは、オブジェクトを回収する道程に中ボスが出てくるし、障害物を取り除く際にも、ブーポーバードが邪魔をする。ようやっと、アクションゲームらしい手際を要求してくるようになったが、単調な前半部と比較すると、面倒になっただけという気がしないでもない。ゲームシステムの巧みさとクエストの難しさが、ほどよくマッチしているという風ではなく、強引にアクションゲーム然とした処理に持って行ってしまい、お茶を濁しているかのようだ。

ヘヴンズ・ピークの下水道がかなりの難所で、敵の数が多く、しかも、その敵に有効な種類のミニオンを呼び出しにくい状況になっている。これまでのところ、カジュアルゲームのつもりで、ごり押しで充分やってこられたが、この辺からは何らかの作戦を展開しないと、ミニオンの損耗が甚大になってしまいそうだ。
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[ 2010/08/30 00:27 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
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