バージョンは0.11。このビルドナンバーが示す通り、目立つデモ的な部分しか完成していないようだ。要点は2つある。
①レイヤー付きのリアルタイム3Dペイントペイント機能はかなり強力でWYSIWYG。絵師向けのpixivらしい仕様。立体物に直に描いてもいいし、UV展開されたテクスチャ画面に一筆入れてもいい。いずれにせよ、すぐに反映されていく。このビルドで弄れるテクスチャは:
・顔面の肌
・アイライン
・まつげ
・まゆげ
・白目
・瞳
・目のハイライト
レイヤー完備なのでデフォルト画像を保護したままの加筆ができる。不透明度もある。ブラシ形状もある程度変更できる。消しゴムは無いっぽい?(ペンタブだとあるのかもしれない)
②髪の束制御一束ずつ調整してもいいし、後ろ髪のようにまとめて編集してもいい。髪のUVテクスチャは、Blenderでいうところの「アクティブ四角形面に追従」された短冊形で、濃度の異なる棒線が縦に32本くらい描画されたグレースケール。
プロシージャルに髪束のパラメータをいじることができる。顔よりもずっと複雑。
・長さ
・位置
・間隔
・中心点(前後)
・中心点(左右)
・本数
・生え際
・太さのばらつき(強さ)
・太さのばらつき(1)
・太さのばらつき(2)
・毛先アーチ
・流れ(向き)
・流れ(まとまり)
・流れ(曲がり具合)
・流れ(曲がり位置)
おまけで
③顔のパラメータごく限られたものしかない。16箇所。
・目尻上げ
・目尻下げ
・上まぶた上げ
・上まぶた下げ
・目頭上げ
・目頭下げ
・目位置上げ
・目位置下げ
・目を近づける
・目を離す
・輪郭を丸く
・輪郭上げ
・輪郭下げ
・輪郭を強く
・目の横幅
・目の縦幅
なお、上げ/下げはシーソータイプではなくて、どちらも違う部位が上/下する。
輪郭は一部を変化させるに留まる。顔全体を面長にしたり、横幅を縮めたり、といったことは現状ではできない。「輪郭上げ/下げ」はカスタムオーダーメイド3D2でのエディット「顔の輪郭」に相当するが、(COM3D2が変わるのに対して、)アゴ先端の位置は変わらない。
鼻、口の位置はこのビルドでは弄れなかった。
結論カスタムメイドとはプロシージャルの設計思想が根底から異なり、VRoid Studioの方が複雑な分、自由度がある。とはいえ、このビルドでは、できることはまだ多くない。
頭髪の作成機能はこれまでに体験したことのないもので扱いが難しかった。まつげを思い通りに3Dペイントできる機能はとても楽しい。
余談: なんでこんな未完成な状態で一般公開に踏み切っているのか? 答えは簡単に邪推できる。
Vカツがリリースされてるから! さらに、どちらも背後でドワンゴが一枚噛んでることに注目。LINEやFRESH LIVEといった競合他社に圧され気味なニコニコは、バーチャルキャストが次代の目玉になると踏んでるわけだねぇ。
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