※以下ネタバレ
冒頭から、P.K.ディックですね。アーノルドが制御していたはずのドロレスが、実は覚醒ドロレスとしてバナードからテストを受けていた場面を反芻しているようです。ディック的に問うなら、本物はどっち? 貴方、それとも私?
Fidelity、「再現性」と翻訳されていましたが、本物にそっくりなことという意味の他に忠誠度のような意味合いもありますね。
テディはもはや粉ミルクの缶詰には目もくれません。望みの男に造り替えたはずなのに、どこか釈然としていないドロレス。何をおかしく思っているのでしょう? その答えが救援スタッフの一人を尋問している時にはっきりします。虫も殺せなかったはずのテディがいとも簡単にヒトを殺め……
キル・ショーグン後のメイヴ。アカネがちょっと分からないことをします。切腹かと思いきや、どうやら義娘の心臓を取り出している様子。そして、心音を聞く。
“吸うも吐くも、進むも引くも、生きて死し、現れ去る。世の中で飛び交う二本の矢が、出会うかの如く。私の真のふるさとへ延びる道がある”
真の道、心(しん)の臓、なんでしょうかね?
サムライ同士の果たし合い。
ムサシという名から、我らがヒロユキ・サナーダ! 二刀流ですわ! そして、「アメリカ人よ、これがハラキリだ!」と言わんばかり。
ソードを握る右手を落とすのは、ルーク・スカイウォーカー然り、ジェイミー・ラニスター然り。西洋人の思想ですかね。
さくらの生まれ故郷に来た一行。雪の泉=Snow Lakeに映えるフジヤマ。これは泉ではありえないね。富士五湖のイメージか。
石灯籠にきざまれた「万事は夢」。
アカネ「この子はやっとここで永遠の眠りにつける」
亡くなった者の心臓を供養する宗教のようですね。我々には馴染みがありませんが。心臓=魂でSpiritだそうな。東洋世界ではあっても、根底はキリスト教ですわ。
父と娘の邂逅。
娘は、父ウィリアムを、母の自殺のことで責めたことが間違いだった、とそれだけを伝えにやってきたと言い、もう一緒に家へ帰ろう、と。……泣かせるじゃありませんか。
娘「あのクソジジイ!」
最初、英領インドで登場したこの女性はデロス本社の使いなんだと思っていましたが、なんとウィリアムの娘でした。
CR4-DL(ゆりかご)
ハイブマインドみたい、とのことから、集合的無意識だと分かります。インターネットのサーバーラックみたいな部屋でした。ただまぁ、接続して何が起きているかを知るという仕組みが、よく分からない。アニメや映画マトリックスでお馴染み、仮想的に体験するパターンのようですが。
なんで取り出しちゃうのか。ここはバナードにも玉が入ってるんだよ、ってことを示したい意図なんでしょうね。
バナードの脳に入っている中身は玉でした。そして、バナードはフォード博士に操られて、やはり某かの玉を作ったことがある…… この玉は誰かの脳を精巧に再現した場合にも造られる、いわば心の有り処、精神のコピーです。
見たことのある丘にやってきたメイヴ一行。
メイヴに変化が起きます。リーを単なる捕虜として人間扱いしていなかったこれまでと違い、仲間意識のような連帯感が生まれ始めています。
目の前で起きるスクリプト通りの略奪。かつてメイヴだった母娘の元に、原住民が突然現れます。しかし、そのチーフらしき男が「我々の目的は同じ道だ」と言います。かつてメイヴは、この場面と同じ記憶の中に、ウィリアムの姿を略奪者と被せて見ていました。ここも謎でした。
バナードの仮想体験。
見慣れないイヌを追って酒場へ入ると、そこにはピアノをつま弾くロバート・フォード博士がいます。イヌはロバート少年の回想で出てきた、捕まえた獲物をどうすればいいか分からないレース・ドッグです。
エンドロール
真田広之と見事な斬り合いを演じたのは、羽田昌義さんでした。Wikipediaによると、「殺陣は北辰一刀流三段の有段者」とのこと。ワーオ!
次回、OPEN your eyes! (目を覚ませ)
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