実はとても簡単です。画像を全て用意できていないのですが、概要はこんな風です。
①まず、前髪の輪郭を、辺(エッジ)と頂点(ポイント)で構成します。
アニメのお気に入りのキャラクターなどを参考にして、正面から見た前髪の形だけを把握しておきます。
基本的な作り方は、ひとつの頂点からE(押し出し)していくだけです。
↓こんな感じに作ります。

②側面を立体的にします。
このままだと平らなままです。側面に切り替え(Numパッドの3)、顔の曲面に沿うように、頂点の位置を立体的になるようにおおまかに修正します。

ひとつの房を構成する輪郭と輪郭の間に、峰となる辺を加えていきます。船に竜骨を通すような要領で。
傘の骨職人になったつもりでやります。骨と骨の間はなるたけ均等に。頂点の位置もあまり不自然にならない程度に適度にばらけさせます。

前髪全体を傘に見立てて、骨を張っていきます。薄い皮、ないしは大きな葉っぱが顔の上半分を覆っているイメージで完成させます。
③面を張ります。
主な屋台骨ができたら、四角形を構成する頂点を4つずつ選択していき、Fで面を張っていきます。
Fで張った面は滑らかな曲面になっていない場合があります。面を全選択して、面→スムーズします。頂点のスムーズはしないこと。せっかく描いた輪郭が肉細りしてしまいます。
場合によっては張った面が裏返っていることもあるので、法線の向きを確認します。[メッシュ表示]から[法線]の面を選択。
裏側が見えてしまっている面(毛が生えていない面)を選択後、ノーマル→面の向きを外側に(Ctrl+N)で揃えます。
面を張ってしまった後でも竜骨を通せます。上辺を構成する2つの頂点を選んでW→細分化。これを下辺でも行います。新しく作った上辺の頂点と下辺の頂点を順番に選んだらJで辺を作ります。
骨に面が張り終わり、髪の毛の房それぞれに竜骨が通せたら、この段階はお終いです。
④房に厚みをつけます。
薄い皮、もしくは大きな葉っぱだったものが、触手の生えたタコのイメージに変わります。
房を構成する輪郭の辺をAlt+クリックで選択し、E押し出しでいっきに厚みを付けます。房の塊ごとに、まずは右側、次は左側、とやっていくのがいいと思います。
このままだと一様な厚みなので、これを房に適したように、先端は細くなるように、頂点スライド(Shift+V)で調整します。
厚みの付け具合で、斜めの角度から見た前髪の表情が変わります。なので、機械的な先すぼまりのイメージではなく、
断面が六角形(または五角形)でしかない房が最大限、見栄えよくなるようにアレンジするのが賢いと思います。
なお、既存の髪型を参考にすると、いろんなアレンジが施されているのが分かります。房としては、ぼったりと野暮ったい冴えない厚み付けでも、前髪の塊としてみると、とても理に適っていたりするものがあります。前髪の厚みが不充分だと、オデコとの内部空間の間隙が広大過ぎておかしい場合がありますから。
髪の房は、まさに触手のようなイメージで、楕円形に近い断面のあるものとして作るとしっくりきます。

⑤房を縦に分離します。
房同士の境目になる辺を選択し、Ctrl+Eで辺を分離します。

辺を分離したい箇所というのは、前髪の房が互いにくっついている前頭部、房の根っこから頭頂部の半ばにかけての部分です。

モディファイヤーから[追加]、[細分割局面」を選びます。

粗かった面構成でも細分割局面のおかげできれいな稜線を描いてくれます。房で別けておくのがミソで、房の境目となる分かれ目も素直な稜線になります。ここが繋がったままだと逆V字となる二股が綺麗に出ません。

この画像では細分割曲面を適用していませんが(汗)、だいたい出来上がりました。
神崎蘭子ぢゃないよ!
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