Ascension to the Throneが今ひとつなボードゲームに見える理由を挙げてみる。
乱数による1~8といった形式ではないようで、キャラクターシートに表記のダメージが出る。Wolfなら8ダメージなので、5頭に囲まれている場合8*5=40ダメージくらうと分かりきっている。もし、この状態でターンを終えたとなると、序盤のAlexander王のヘルスは39なので、今度の敵の手番で死亡、ゲームオーバーだ。
自分の手番時も、どの敵に攻撃を繰り出そうか、と思案している段階で(攻撃を実行する前)、既に敵を仕留められるか否かが、判明してしまう(倒せる場合にはドクロ印が出る)。
初期配置と、攻撃を繰り返す順番が、どの戦闘でも常に同じ。ランダム要素がない(とはいえ、自分の手番を後へずらす”待機”が行える場合もある)。初期配置は王が単身で前列だと、敵は必ず集中して襲ってくる。前列を複数にしてやると、敵方も二手に分かれて攻撃してくるが、やはり王が狙われる(裸だしな)。攻撃順は、キャラクターシートのSpeedに載っている通り。
初期配置は、先の記事で書いた通り、ユニット一覧画面で右側のスロットに置くと前列。上におけば左翼、下に置けば右翼。前列に配置すると、先制攻撃を一方的に受けるばかりで、(少なくとも序盤は)不利にしかならない。
攻撃目標か、移動先ヘクスをクリックすると、移動及び攻撃が実行される仕様。つまり、立ち位置を有利にしつつ攻撃というオプションがどうやら出来ない。
ひとつだけ興味深いのは、”農民兵”のような群衆ユニットは群れで行動し、立ち位置を一体ずつ制御する必要がない(できない)点。10体でひとまとまりの農民兵に、1体の攻撃目標を指示すると、盤は六角形ヘクスなので、敵を囲めなかった4体があぶれる。この時、敵もウルフのような群衆ユニットであれば、あぶれ組も、残った敵を囲むような配置となり、まんべんなく攻撃には荷担してくれる。
敵のウルフが、こちらの前列の農民兵を素通りして、後列にいる女魔導師を攻めてくる事が可能だ。仮に、ゾーン・オブ・コントロールのような概念があれば、勢力圏下のマス目を通り過ぎるときに攻撃を受けたり、移動が止まるといった事になり、前列を防備している雰囲気が表現できるものだが。また、スタックもなく、一マス一体となっている。先に敵を包囲してしまった味方がいると、壁となって、それ以上の近接攻撃はできない。
普通は神官が使えるべきだろうな、という感じか。
以上の事から、ヘルスの回復をするタイミングが重要になったり、と”詰将棋”的な戦闘になる。乱数要素が乏しいのは頂けない。単に初歩というだけで、後になると、どっと乱数要素が加算されるんですよ! てな具合なら申し分ないが…。King's Bountyのように脚光を浴びなかった理由というのは、やはりあるわけだ。
- 関連記事
-
スポンサーサイト