「よ~し、パパ頑張っちゃうぞぉ」
(30分後)
「
なに、このク○ゲー! 」
移植度の不出来具合と有志パッチの話題で持ちきりの日本産アクションRPG。私も堪りかねてGameTapで購入してみた。私の不快感と疑問点は以下の通り。
・パリー…1)攻撃モーションがモンスターによって異なる。2)盾の種類によってボタンを押してからモーションが実行されるまでの時間が異なる。以上の理由により、タイミングを計ることが容易ではない。練習できる猶予は敵一体あたり2回程度で3回目に失敗すると(ライフがゼロになるので)死亡する。
・攻撃ボタンがRB…一般的なアクションゲームではXボタンが攻撃であることから、無意識にXを押してポーションを無為に消費してしまう。Xbox360コントローラーを使うゲームにはありがちだが、ボタン割り付けの変更ができない。
・アイテムの“Use”に斜線を入れて「使えないこと」を表現するのは感心できない。使えるタイミングでないからなのか、そうした使い方をする必要がないのか、明快な答えになっていないからだ。
・画面左下のクイックアクセスに表示できるアイテムとできないアイテムがあり、この違いの意味がわからない。Fire Bombをクイックで使えないのはなぜなのか? インベントリを開いている時も時間は停止せず、敵は攻撃をできる。ならば一層、クイックアクセスの重要度があって然るべきだと思うのだが。
追記:インベントリ画面が機能上2つあるため、この時の筆者は正しく理解できていない。 ・Fire Bombが命中しない。投げる場所をあらかじめ視野の中心に置いてからインベントリを開くのでは、賢い使い途に思えない。アクセスしにくいが強力なアイテムであるというバランスを意図するなら、それはモーションのフレーム数だけで充分なのではないか。アクションゲームなら、アクセスのし難さではなく、使うタイミングの巧さをプレイヤーから引き出すようなデザインにして欲しい。
追記:同上。 ・インベントリを閉じる手順が二段階となっており、完全に閉じないと攻撃ボタンが有効にならない。インベントリはすぐに閉じてしまってかまわないと思うのだが、右上に未練がましく表示されている状態が余計である。Fire Bombのようなアイテムがあるせいだろう。
・ダイアログメッセージを閉じる為のAボタン押しは苦痛。それこそ頻繁に登場するメッセージなので、「○○を拾いました」の類は勝手に消える仕様で良いと思う。
ゲームデザイン論 ポーションの使用回数が決まっており、死亡するとチェックポイント(出発地点のBonfire)からやり直し。Bonfireを利用すると敵がリスポーンする。雑魚をより多く倒す可能性が高く、経験点をより獲得できることになっている。つまり反復のゲームデザイン。
反復でアクションゲームとなれば、プレイヤースキルの習熟と向上が目的ということなのだろうが、それにしては戦闘アクションのクオリティが好ましくない。かなりお粗末に感じる。
・どこを向いて斬っている? という感じで、目標を固定するシステムがない。空振りし放題。
追記:筆者は誤解している。右スティック押し下げでロック。ロック中は視点が自キャラの頭上に移動して視野を確保する。 ・意図の分かりやすいモーションではない。例えば、敵がくずおれるモーションが敵の攻撃モーションと紛らわしい。ボスは図体が大きいため、狭い場所では下半身しか画角に収まらず、モーションをはっきり視認できない。
・カメラが攻撃に向いた視野に常になるとは限らない。三人称視点の自キャラが邪魔で正面の敵が視認できなかったという場面もよくある。視野が自動的に拡がって敵をおさめるようにする処理も必要なのでは?
追記:前述のように、標的ロックの機能にこれを緩和するものがある。 ・複数の敵に攻撃を受けてよろめくと何も出来ない。したがって、ハめられることがある。
・モーションのフレーム数が全般的に長め。したがって、きびきびした動作を畳み掛けるようなアクション性ではない。自キャラのよろめきモーションがとりわけ長く、4人の敵に斬られまくるとまず生き残れない。おかげで斬るモーション中の敵の狭間を走り抜けることが最良の手段。
「何も出来ない」弱点は、おそらく主人公の能力値を高めていくことで徐々に克服されていくのだろう。それくらい長いスパンを伸びしろとして用意してあるようだ。
・落下死…この反復デザインで、さらに落下によるゲームオーバーを課すことは少々酷だと思われる。敵を落下させられるという利点を意図しているのかもしれないが。
・ステージデザイン…鍵で行方の塞がれているエリアが当初からいくつもある(二周目に有効化される?)。物語進行により鍵を入手すると、先へ進むことができる。特に何もない袋小路がある。
立体的なフロア構造になってはいるものの、ゲームの目的にほどよく向いているかどうかは疑問。理由は、死んだ場所を再訪することで以前の経験を回収するデザインになっているため。覚えやすい・記憶に残りやすい必要がある。適度にアクセスしやすいことも必須のはず。色使いは地味な単色ばかり。無駄な空き部屋がどうしてそこにあるのか、理由を突き詰めて配置して欲しいものである。
・膝程の段差を飛び越えることができないので、不自然に映る。追記:冒頭の水が張られた浅いプールを体験して書いたので、あまり妥当な指摘ではないようだ。この時の筆者はまだ知らなかったわけだが、走り中に行える「ローリングしながらのジャンプ」がある。
Prince of Persia (2008)は主人公が決して死なないゲームデザインだった。ある意味でDark Soulsも同一だ。違いは、直前からやり直しか、これまでの部分をもう一度最初からやり直しか、という点だけ。チェックポイントからチェックポイントまでの障害物競走に等しい。例えばメタルスラッグで失敗せずに1ステージをクリアする達成感と同じだ。この手のゲームなら“練習”が楽しくないといけない。これに向いたゲームシステムの方向性は、もっと練りようがあるだろう。RPGの要素は無くてはならないというよりも、主人公の能力を底上げすることで、弱者救済を図っているかのようにも受け取れる。噂に聞くほど玄人ウケの良いゲーム、という第一印象はしなかった。どこが面白いのかと問われたら、肯定的には答えられそうにない。
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ps3版はクイックメニューから投げれるのでおかしいですね