我が輩のゲラルトは(第4章で)現在28レベル。敵をあしらう主な戦法は、AardもしくはIgniサインを適宜撃ちつつ、ソードで削るというもの。Aardでスタンが決まればすぐにカタがつくし、IgniではIncinerateする(火が点く)ので、しばらくすれば決着する。スティール・ソードはMeteoriteでリフォージした赤いソードがメイン(青いソードも持っている)。シルバー・ソードの方は(Runeストーンが3つ揃わないので)そのまま。ポーションはSwallowとTawny Owl、難敵向けにWillowがあればなんとかなる。Bombは(作れないので)使わずに、Quenサインで防御態勢を整えてから反撃している。Oilは持っていれば、相手に応じて利用している。モンスター避けのリングは、4種類持っていて、その時々に応じて着用している。鎧は最初に貰ったものをずっと着ている。
The Witcher では、敵を手早く倒せるように、主人公ゲラルトを育てると思う。防御より攻撃を優先する事になるだろう。5,000
Oren もする鎧は敢えて買う必要はない。システム的には、Signが使え、数多くのポーションやOil、Bombがある、という売り文句になってはいるが、使い勝手が良いものは自ずと絞られていく。というのも、
The Witcher の戦闘システムには、戦略と言えるほどの厚みがあるようには思えないからだ。百歩譲って、厚みはあると認めたとしても、制約が大きいので利用できる機会が損なわれてしまっている、と言えるだろう。
Signは入手する順序が固定されているので、どうしても最初に憶えたAardとIgniを増強していく事になる。Potion Brewingが最初に憶えやすく、次にHerbalism(とOil Preparation)が憶えやすいので、Bombよりもポーション(やOil)を先に使うようになる。Bombは、SilverTalentsが手に入りだす二章中盤以降で、IntelligenceをレベルIIIに上げた上でないと利用できない。巾が用意されているようでいて、その実、入手順でほぼ限定されてしまうような形になる。したがって、第一章のヘルハウンドへの対応策も、片手で数えるほどしかないというのが実状で、だから倒しにくい。
更に、ポーション(とOilやBomb)制作には、厳しい条件が付されており、いつでも自在に用意できるというわけではない。ポーションが戦略の巾を担い難い理由はこのせいだ。野草を摘んだり、モンスターのRemainを拾うという手間はもちろんだが、その他に、場所(時間)と知識と費用が必要となる。場所(時間)とは、我らがゲラルトがMeditate出来る場所の事だ。FireplaceかInnが前提になる。知識とはFormulaの事。費用とは、ベースとなるアルコール(Oilはグリース、Bombはパウダー)の代金の事だ。Formulaの載っている書物を買うにもお金がいる。偶然、民家の書棚や樽で見つかる事もあるが。
条件に恵まれないと、ポーション/Oil/Bombは制作可能にならない。強制イベントの多い
The Witcher では、事前に用意できない場合も多々あるはずだ。また、備えがあっても、ポーションとOilは飲む/塗るモーションが隙になっている為、強制イベント明けでは使いにくい。仮に、現状の戦闘システムを良しとするならば、その真価を十分に発揮できる「配慮」が
The Witcher には欠けていると言えるだろう。
ゲラルトは、もっと早期に各Signの初期能力にアクセス可能になるべきだし、基本的な(もしくは効力がまだ未熟な)ポーション/Oil/Bombの制作がすぐにも出来るようでなくてはいけないはずだ(その上で、スキルツリーによる上級スキルに取捨選択の自由を設ければよい)。強制イベントの前には、プレイヤーがゲラルトに下準備をさせられる余裕が(少なくとも序盤には)あるべきだし、強制イベント明けには長いローディングが済んだら、一旦ポーズ状態になるなど、不公平感を取り除く工夫がなくてはなるまい。これらが為された上で、第一章にあの強いままのヘルハウンドが登場するのならば、ゲームデザインにおいて納得はできただろう。
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