Savage EmpireがFreeだ! これは嬉しいゾ。ダウンロードには地図の他、クルーブックまで付属(もちろん英語版)。
私はポニーキャニオンから'92年に出ていたPC-9801用の日本語版を今も持っている(マシンが無くて遊べないが)。垂直の見下ろし画面ゆえに描画範囲が狭く、当時のマシンではそれに加えて負荷も高めで、さほど快適に遊べなかったような覚えがある。何しろ黎明期のRPGなので、プレイには膨大な時間を要するはずだ。
サベージエンパイアにはクラフティング(物品作成)の要素があり、材料から火薬を作る、といった行程が楽しめる。当時は必要な材料をいちいち調べるのも面倒で、クルーブック日本語版のお世話になった。
ゲーム内の会話は単語入力、アクションはファンクションキーかキーボード・ショートカットを利用する。後者はポイント&クリックのアドベンチャーゲームの感覚に近い。
キャラクター作成はシャーマンが出す2つの問い掛けに二択で答える方式で、その組み合わせでパラメータ(強さ、素早さ、知性、ヒットポイント)が決まる。
私の例なら、1問目は「ある戦士がスピアを借りたまま返さずにいる。きみは、その戦士が置き忘れたスピアを見つけた。その戦士にスピアを渡すか(a)、それとも、元の持ち主に返すか(b)?」
2問目は「酋長から宝石の入った袋を渡され、届けるように言われる。酋長は宝石の個数には無頓着だ。きみはお使いの道中に、脚の利かない戦士と露天商を見つける。戦士に宝石1個を渡せば、彼は食料を買うことができるだろう。きみは忠実に責務を果たすか(a)、それとも、戦士に宝石を1個恵んでやるか(b)?」
最初の問いは、おそらく勇気(強さ)と真実(素早さ)が天秤にかけられた質問。2番目は真実(素早さ)と愛(知性)が天秤にかけられた質問。
私の答えはb,bだったので、素早さ(26)・知性(20)・強さ(17)の順で能力値が高くなった。ヒットポイントは強さに応じて定まるようで最低の58。

英語版とは表紙が異なる日本語版マニュアル。[クリックで拡大]
典型的な恐竜と原始裸女で、英語版より受けそう。
表紙画像の著作者は「(株)オリジン・システムズ、(株)ポニーキャニオン」です。こう書いておかないと、ティラノサウルスが母親のところにけしかけられてしまう。でも、そんなこと誰が気にするのかしら。マニュアルプロテクトもそのままで、私の例では、「ラフキン教授は、部族間によく生じることは何だと述べているか(p.25)」が質問だった。答えは「衝突(crashes)」。
テキストで経緯を読んだら、ゲーム開始。プレイヤーキャラクターはシャーマンのテントで目覚める。経緯はこうだ。
ロード・ブリティッシュから夢の中でヴィジョンを授かっていた主人公(アーバタール)。記者ジミーと供に、ラフキン教授のムーンストーンの実験に立ち会ったところ、唐突に開いた異界への門に吸い込まれて、先史時代のジャングルへと飛ばされてしまう。そこはまさに夢で見た場所であった。一行はプテラノドンに襲われている女性を助け、それが酋長の娘アイエラだと知る。ところが、アイエラは図体の大きいダーデンにさらわれてしまい、その過程で主人公は気絶してしまう。ダーデンというのは別の部族長の息子で、アイエラに求婚している嫌われ者だった。
詳しい経緯は、もう1冊のパルプ雑誌を模したマニュアル『アルティメイト・アドベンチャーズ』に“雷竜の谷”というタイトルで掲載されている。
主人公は部族民のトリオノをお供に、ラフキン教授らを探し出しつつ、アイエラを救わねばならない。そして、ムーンストーンの情報をかき集め、現実世界へ帰還する手段も見つけるのだ。
舞台はイーオドンという名前の谷。最初の村はクーラック。移動したマス数に応じてゲーム内時間が経過し、昼から夜へと変化する。オープンフィールドではあるものの、木立は移動できないマス目となり、抜け道は限られている。広域マップ機能が付属しないので、今どの辺を移動しているのかを確認する手立てがない。付属の紙製マップが頼り。この手探り感覚がいかにもDOS時代。
日本語版クルーブックのプロローグがイカしてる。一般人が異世界のラフキン教授とコンタクトを取るには、器の趣味がよい蕎麦屋で盛りそばを頼まなければならないのだ。分かる? 良い丼が出てくるから、いいおどん→イーオドン。天丼を頼めば、プテラノドンの幻視が実在化するし、ざるの大を頼めば、ゴリラ(大猿)が出てくる。盛りそばなら、森の傍で原住民の村だ。ここで、大盛りを頼んではいけない。日本人だと、大森貝塚を見てしまうから。ラフキン教授と会うには、もうひとつキーワードが要る。それは(答えは白字)
台ぶきん。ではまた、ごきげんよう!
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