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ルールブックななめ読み - Mage Knight: Board Game

ゲームシークエンス:
・ラウンドは昼と夜の二種類。ラウンド中にプレイヤーの手番(ターン)が回ってくる。
・手番順はFameの低いプレイヤーからTacticカードをピックすることで決める。
・Tactic番号の若いプレイヤーから順にそのラウンドの手番を開始。
・Tactic番号が一巡したなら再び若い順から繰り返す。
・Deedデッキを使い果たしたまま手番を始めるプレイヤーはラウンド終了を宣言してもよい(手札もゼロなら、必ず宣言する)。
・終了が宣言されてから、他のプレイヤーは1回ずつ手番が回る。

【Point】Tacticカード毎に異なる効果が書かれてあり、どれを選ぶかが戦略性に繋がる。

手番(ターン):
・レギュラーターンと休息の二択。
・レギュラーターンは移動後に(移動以外の)何らかのアクション。

探検とモジュラータイル:
・タイルの向きはあらかじめ決まっている(下端にある数字の向きを揃える)。
・プレイヤーはタイルの置く角度を変更したりできない。

したがって、モジュラーとはいっても限られた枚数のタイルを置く順番がランダムになるだけ。そこに描かれたサイト(僧院や村、モンスターの活動場所など)の利益と不利益は既にある程度バランスが取られている。

ソロプレイ:
 プレイヤーが一人では手番の終了が自分本位となってしまうことから、ペースメーカーならぬペースブレイカーとしてダミープレイヤーを使う。ダミープレイヤーはランダム且つ独自にDeedデッキを使い切るので、それがラウンド終了の目安にもなる。
 それ以外の競争要素などは皆無である為、ソロはルール習得に向いている。まったりプレイしたい人にもよし。

ユニット・オファー:
 ユニットカードの左柱中アイコンと説明カードの右上隅のアイコンとが合致した場合に、そのサイトでそのカードをリクルートできる。例えばForestersは主にVillageでしかリクルートできない。
 ユニットカード以外のオファーはいわゆる買い物系ゲームと同じで、プレイヤーのデッキビルドに貢献する。

  例)スペル・オファー:スペルは、(Magetowerなどで)同色のマナ1につき7影響力ポイントで買う。

 他に上級アクションカード(Monastery)、治癒ポイント、アーティファクト、など。


 1ラウンドは、誰かが終了を宣言するまで、グルグルと手番の繰り返しで続く……面白い発想ですね。早抜けを狙うなら、1アクションに可能な限り大量のポイントを注ぎ込んで最も効果的な見返りを得るようにしてタイルを先へ先へと移動すればよいわけだし、逆に腰を据えてデッキビルドを優先させてから事に当たるつもりなら、村や僧院で買い物に勤しめばよいわけです。ラウンドに充てられる時間が不均等ということは先が読めないわけなので、常に刺激的になります。

さらにシナリオによって総ラウンド数はあらかじめ決め打ちされているので、ビルドしたデッキ(のカード)はそのラウンド数内で(Full Gameで6回)しか使えません。

経験点に相当するFameを得るにはモンスターを狩らねばならず、効率の良い狩りには「優れたカードを含ませる」為のデッキビルドが必須となり、双方の妥協点が勝利への近道です。この方策が一方的・一面的になることを避けるために、Sideway(横向きでの代用)やマナによる強い効果、ユニットのリクルート、Tacticピックによる手番順など、プレイヤーが工夫して戦略を向上させられる機会が用意されています。

ラウンド単位の仕切直しが入ることで、Fameを貯めて優位になったプレイヤーは自ずと手番の選択権が後回しにされます。これならビハインドのプレイヤーにも勝機アリ。

端的に言うなら、ドミニオンのファンタジー・ウォーゲーム版、てところですかね。

コンセプトが非常にロジカルであり、とても面白そうじゃありませんか? 戦略級ウォーゲームの形を借りていながら、ダイス頼りに尽きてしまうミニチュア戦闘(D&D3.5E系など)に足りないものがここで見事に形を得ているように私には見えました。ずっと進歩的で魅力的ですよね。


豆知識:
Q. Vlaada Chvátilをなんて読む?
ヴラーダ・シュヴァルツォ、とMiami Diceの人は発音していました。BGGのビデオでご本人が発音するのを聞くと、(ガヤで聞き取りにくいのですが)シュヴァティルに聞こえます。
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