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Entombed with the Pharaohs - Pathfinder RPG

アナログTRPGの話題です。いつもお世話になっている人達と、この単発モジュールEntombed with the Pharaohsをプレイしました。元は3.5ED用ですが、Pathfinder向けにコンバートしてのプレイ。

1日で終わる程度に上手くまとめられた感のあるシナリオで、なかなか面白かったです。最近になってPathfinderモジュールにクトゥルフ神話が流用されていることを知るようになったのですが、ここにも萌芽が見て取れます。タイトルの元ネタは『ファラオとともに幽閉されて』でしょうしね。

進行に伴う舞台の転換がいくつか用意され、ライバルのNPCグループとも協力しなければならない難所があるなど、TRPGならではの醍醐味を堪能できました。

あらすじ

パスファインダー協会に所属する4人のPC――アルケミスト、アーケオロジスト、ガンスリンガー、モンク――からなる探検家一行は、墓所の探検が統治者ケメット3世により解禁されたという地、砂漠の国オシーリオンの都ソティスに出向く。墓所を探検して財宝と有益な情報を持ち帰ることが目的である。まずは依頼主とのコンタクトだ。それには、ケムサリアン・ホールで行われる競売で、申し合わせた順序で4回連続して競りあう振りをすることになっていた。

競売で目立ったのは、悪魔崇拝が一般的だというシェリアクス帝国から訪れているジャリスター准伯爵の一行だった。彼らは、この地で『4人のファラオ』として有名なファラオの一人『数のファラオ』について記された巻物を地元の蒐集家と高値で競り合っていた。

競売の後、コンタクトした依頼人と30年前の探検隊の生き残りから、PCパーティが得た情報は次のようなものだった。

 ・4人のファラオのピラミッドが囲む中央には緑脈石のピラミッドが現れる
 ・そのピラミッドを出現させるには黄金のマスクが必要
 ・4人のファラオの印をすべて目にした者はミイラのような化け物になってしまう
 ・ミイラの化け物に触られると一瞬で塵になってしまう

生き残りである老ラエゴスは4つめの印を目にしないように自ら目隠しをしているのだった。

蒐集家のコレクションの中に黄金のマスクがあることを見つけたPCパーティだったが、交渉に赴いた時は既に遅し。盗まれた後であった。どうやらジャリスター准伯爵達も同じ目的であるらしい。

ソティスから2日の距離にあるピラミッドへ赴いたPCパーティは緑脈石のピラミッドが既に出現し、准伯爵に先を越されたことを知る。ピラミッドの開口部から入ると、そこには古代オシーリオン語で「帰る者なし」とあった。その言葉の意味する通り、入口には魔法の障壁が張られ、入ることは出来るものの、出ようとすると跳ね返されるのだ。意を決したPCパーティは奥へ進む。

内壁に記されたヒエログリフから、次のことが判明する。

 ・ピラミッドには4人のファラオの石棺が安置されている
 ・4人は契約の石により運命共同体であったが、その内の一人が裏切った
 ・裏切り者は残る3人から殺された
 ・残った3人も1人が欠けたことから不安定となり、結局3人とも滅んだ
 ・裏切り者には、それに相応しい数字が割り当てられている
 ・蒼のファラオ『アノックフェロ』は青いヘビに変身する
 ・輝くファラオ『アンカナ』は女性である
 ・魔のファラオ『ヘトシェプス』は軍事を担っていた
 ・数のファラオは名前がわからない
 ・56年周期で近づく11番目の天体『オークターン』が存在する
 ・このピラミッドはその天体を観察する場所でもあった
 ・惑星の移動を述べた数字の記述は11進法である

PCパーティはある部屋で56個の壺に小分けにされた人間の臓器を発見する。そして、ついにはピラミッドの下層へと向かうエレベーターを発見する。と同時に、そこからジャリスター准伯爵一行が現れ、協定を結ぼうと提案を持ちかけてくるのだった。

果たしてPCパーティは4人のファラオの石棺に辿り着くことはできるのだろうか。謎の天体『オークターン』と壁の数字が意味するものとは? そして、ファラオの印を目にせずに生還を果たすことはできるのか…

ファラオの印が愉快でした。例えば、PCが壁を調べると言って、隠された何かを発見するつもりで表面を確かめていくと…見てしまうわけです、うっかりと。壁に印が彫ってあって。知覚判定で何かを見つけることになっていましたので、むしろ判定の結果が悪い方が都合が良い場面もあるわけです。二択で片方がフェイク(印)という場面もありました。

ケイオシアムの「クトゥルフの呼び声」のルールにも似たものがありましたね。判定に成功するとそれが何であるかを認識してしまい、正気度チェックにつながるというのが。あれを思い出しました。

私はプリロールド・プレイヤーキャラクターのガンスリンガーを担当。このシナリオは6レベル相当なので、PCパーティは皆6レベルです。

今回用意されたガンスリンガーは一発込めのピストルを操ることから、パイレーツ・オブ・カリビアンの時代を想定しているものだと分かります。西部開拓時代のリボルバーよりもずっと遡っているわけですね。

ファンタジー世界で銃器が出てくると、その扱いは既存のルールとのバランスを図るべく調整が加えられ、時に不遇であることもままあります。このガンスリンガーも能力的には地味で、不発と気概ルールによって制限と特典の均衡を保っています。同じ遠隔接触で攻撃するクラスならば、3.5EDのウォーロックの方が使い勝手が良いくらいですね。

6レベル時にできることといったら、ガンスリンガーの回避(1レベルから使用可能)が一番の目玉でしょう。これは咄嗟に割り込みアクションで5フィート移動して自身への遠隔攻撃を避けるというもので、ローグの身かわしよりもある意味便利です。ただし気概ポイントを消費するため、利用はせいぜい数回でしょうが。

一方の攻撃力の方は、銃修練(5レベル時)でようやく敏捷力ボーナスがダメージに付きます。弓のように筋力ボーナスを乗せることは考えないで良い為、敏捷力一本伸ばしに集中できますが。その代わり、通常のファンブルに相当する出目1でピストルが不発となってしまいます。不発を起こすと破損状態となり、これを取り除くには1標準アクションを充てるか、さもなければ気概ポイントを1消費して移動アクションを充てます。

装填もライト・クロスボウなみの制限です。錬金術の弾であるペーパー・ブレット(カートリッジ)を使うと装填がフリーアクションになる代わりに不発の出目が1~2となります。

これだけだといいところ無しですが、特技《致命的な狙い》により、ピストルのダメージがファイターの強打並に高まります。なんと、銃器の最初の射程単位内は《致命的な狙い》においては接触攻撃とは見なされないという例外事項があるのでした。ズルイですねぇ~。ガンスリンガーの遠隔接触攻撃は貫通力を意味したものらしいです。

ピストルのクリティカル倍率は4倍というのも美味しいです。可能域は20なので滅多に出ないと思われがちですが、今回のセッションでは2回も20が出(クリティカル可能状態)、その内の1回はクリティカルヒットになりました。「火器による殺しの一撃」も3度果たしていて、気概ポイントも見事に回復しています。こうして上手く運ぶとなかなか楽しいクラスでした。
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[ 2012/02/20 03:17 ] アナログゲーム | TB(0) | CM(0)
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