改造したアーケードスティックが使いたいばっかりに、PC版の格闘ゲームを漁ってみた。スト4、スパ4以外では
BlazBlue Calamity Trigger(ブレイブルー)というのがヒットする。2Dの対戦格闘で、アーケード、家庭用と順次リリースされ、昨年ようやく出たというPC版だ(今年、同シリーズの家庭用新作が既に出ている)。ギルティギアと同じ開発陣だそうだが、関連商品をたくさん出すクロスメディア展開で、商売っ気旺盛だ。ギルティシリーズという実績があると、人気のなさそうなジャンルでもこうも違うらしい。

Windows用 BLAZBLUE ブレイブルー
輸入版なら2千円前後と安価だったので購入してみた。言語は、何もせずとも、日本語としてインストールされる。
アーケードスティックの設定はこんな感じに。

Xbox360コントローラでプレイしやすいような配慮がされている事がわかる。アナログスティック(LS、RS)に必殺技を設定しておけるようだ。
特に予備知識無しで遊んでみる。ストーリーモードは、驚愕のビジュアルノベル形式だった!

画面左隅に表示されているのはフレームレート(表示はオフにできる。処理落ちチェックのために、とりあえずオンにしてみたが、全く問題なさそうだ)。
最近、よく見かける雰囲気の『美少女キャラクター』。髪型といい、口調といい…。なんと多用されるアーキタイプなのか。
この手のゲームを遊ぶのは一体何十年ぶりだろうか。ストーリーモードはキャラクター選択画面までのオープニングがクソ長く、いわゆる厨二設定のようだ。実体はwmvファイルなのに、書き割りがティルトする以外にはピクリとも動かないまま、同じ画のローテーションで、ボイスオーバーだけの説明セリフが延々続く(約6分)。口パクすらしない。PC98のゲームが懐かしくなるほどの趣である。内容はといえば、エヴァンゲリオンの司令所を思わせる研究室らしき場所で、現代科学とも違う陰陽道か中世の魔術かといった技術革命を用いて、なにかの世界を繋ごうとしている発端の場面だ。言い換えると、DOOMの地獄の門みたいなものなのだろう。表現や演出が無策だと、これほどにも退屈になる。
キャラクター別のストーリーに入ってからの絵柄や語り口は、正直、私の好みではない。昨今のTVアニメやライトノベルの傾向を活用しているのだと思われた。無駄にフルボイス仕様で、たいへん贅沢である。また、やたらと紙芝居シーンが多い。ビジュアルノベルか格ゲーか、どっちだが判らなくなりそうだ。間違って、ビジュアルノベルを買ってしまったのだろうか。
格闘ゲームのシーンに入ると、スト4のポリゴンキャラクターより二回りは小さい2Dキャラが、そこそこの小気味よさでアニメしている。
輪郭線はジャギジャギで、これもPC98時代のヴァリアブル・ジオか何かを彷彿とさせてくれる。濃い印象の背景上では、スプライトキャラの輪郭線をもうちょっと強調してくれた方が、眼に判りやすいと思うのだが。
攻撃中はキャラクターのお喋りがとても五月蝿い。キックやらパンチやらを出す度にいちいち喋る。ボタンはABCDの4ボタンで、小・中・大の攻撃と特殊攻撃の組み合わせ。投げの他に、耳慣れないバリアブロックとラピッドキャンセルとバリアバーストなるアクションがある。ラピッドキャンセルは3ボタン同時押し。そればかりか、バリアバーストに至っては4ボタン同時押しと来た。私の場合、スト4で試した限りでは、3ボタン同時が見事に出る確率は五割以下という有様だ。さすがに4ボタン同時では、四指が綺麗に揃って押してくれる確率は低くなってしまうであろう。このアクションは余ったワンボタンに割り当てるしかあるまい。この点、8ボタン式のアーケードスティックは便利である。
ゲームの感触は悪くない。ドリキャスでほんの何度かプレイしたことのあるギルティギアは、ひたすら素早く且つ忙しくて、どうにもついていけない印象であったが、この
BlazBlue Calamity Triggerなら、それほど翻弄される風でもなくプレイできそうだ。難易度も、実に家庭用という雰囲気で序盤の温さが心地よい。
ネタとして遊ぶPC版格ゲーとしては最高峰なんじゃないだろうか。システムを理解した上で、やり込むとまた違った印象になるかもしれないとしても…。

やられたでござる~~~。まさに今の私の気持ちを代弁してくれている(いい意味で)。
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