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マスターアサシンへの道のりは遠い

セールで買ったばかりのAssassin's Creed 2をプレイしている……なんだか後悔してきた。「前作よりだいぶ改善されてるから、もっと楽しめるよ!」という評判を鵜呑みにしていた自分が愚かしい。今更ながら、コンソール市場で認められるタイトルとは、肌が合わないようだ。

自発的な行動が促されないデザインに失望しつつある。請け負えるミッションに関して、Accept/Declineしか自由が利かない。しかも後者を選ぶと、単に選ぶ前の状態に戻る、というだけ。前作では、拒否する自由が無かったから、確かにマシにはなっているわけだが…。

つまるところ、「あれをしろ、これをしろ」に沿って進むしかない。歴史的なフィレンツェが再現されているというのに、悔しいかな、箱庭への期待度は低くならざるを得ない。今のところ、用意された『あらすじ』にあからさまに乗っかるだけ、と感じられる。

せいぜい、目的地までのルートの取り方がプレイヤーに任されている……という程度だ。


右下のミニマップを見て、依頼者に近づく。光っている男性が手紙を届けて欲しがっている。左手奥に光っているのは宝箱。


宝箱は、このように近づいて開ければ小銭が手に入る。小銭は投げ銭として使う。誰かに見られていたとしても…、

全く関係ない。これは盗みではなくて、純粋に『ゲーム的なやり込み要素』の一種、ないしはAnimus的に『記憶を補完する行動』だ。逆に言えば、背景世界からすると非常識で浮いた行為なので、これがRPGだったなら、著しく興を削ぐだろう。


手紙を届けるかどうか。guarded recipientsとあるので、相手には簡単に近づけないらしい。

この光の演出には、サイバーテクノロジー"Animus"が、主人公のDNAから歴史の彼方の記憶を再構築しているという意味がある。正直、フィレンツェを見せたいのか、近未来SFを見せたいのか、理解に苦しむ取り合わせには違いない。前作からの決まり事なので、今更突っ込んでも仕方がないが。

端的に言えば、ひたすら理屈っぽい。シェイクスピアとは無縁の(教養としては知っているだろうが)、理数系の人物(いや、人工物か)が作った電脳紙芝居だ。Animusの「これは本当の世界じゃないんだよ」というインターフェースが、フィレンツェの背景世界に没入する事を妨げてくれる。余計なお世話だ。


Acceptすると、「4分以内で手紙を二人に届けろ」と目的がはっきりする。


敵対陣営の連中が街にはたむろしていて、そばを通りかかると追われてしまう。屋根を逃げ回って目的地まで急ぐ。

Assassin's Creed 2は、追いかけっこを楽しむゲーム。マーカーが新設されて、振り返らずとも、追われている様子がよくわかるようになった。


手紙の受取人はバルコニーに居た。懸垂で降りる。


渡し終えると、ミッション完了。小銭が増え、記憶が回復(Synched)される。

このプレイスタイルが基本型なのだろう。物語が進むと、どのくらい面白くなるのか、せいぜい期待してみたい。前作のミッションは、あからさまに類型で、酷い作りだったが、今作もなかなかどうして、根本的な姿勢に変化がみられない。まだ序盤に過ぎないが、この出来具合では幻滅してしまう。

『常時ネット接続なDRM』はsteam cloudの二番煎じだ。セーブポイントに関するデータが、サーバー側にも保持される。サーバー側がトラブらない限りは意識しないでいい。一番の特徴は、オフラインでのプレイを認めていないこと。


モデムからLANケーブルをひっこぬいて起動させると、こうしたダイアログが出る。

常時接続環境が無い場合には、非常に融通の利かない仕組みで、「歓迎されないDRM」という結論になってもおかしくない。
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[ 2010/06/01 05:53 ] アクション | TB(0) | CM(0)
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