う~む。序盤とはいえ、失望と感慨の入り交じった出来具合になっている。グラフィックは素晴らしい。今風のテクニックが全て利用されて、フォトリアルなレンダリングには魅了される。
キャラクターモデル、とりわけその頭部は、現実味を帯びた人の顔として良くできている。しかし、フェイシャル・イクスプレッションは前作並で、あまり感情が出ておらず、始終能面のようだ。リグは関節の出来があまりよくないようで、肘や肩の動き具合がやや気になる。
カメラワークはより映画的になった。顔のアップや、遠近を利用したショットが多用され、見応えがある。ただし、俳優が隠れてしまうようなカメラ位置が時折発生し、監修不足も感じられる。
ゲーム性は前作にもあった傾向が強調されている。用意されたイベントで繋がれ、合間にフリーローミング的なクラシックRPG(探索やサブクエスト)が楽しめる。それ以外はリニアなアクション・アドベンチャーで埋められ、自由度といったものは無い。
場面毎のイベント進行の締め付けがきつく、また、死にやすい「難易度ノーマル」の戦闘と相まって、ややもすると紙芝居的な演出と受け取られかねない。プリレンダでこそないが、ムービーを見せられ続け、合間に戦闘かQTEといった「コンソールの」古くさい型に填っている。グラフィック以外に革新的な挑戦がなされていないのは、大きな減点要素に思う。
戦闘のさじ加減が酷い。ポーションがぶ飲みを許可していれば、なんとか誤魔化せたかもしれない。それを取っ払ってしまったからには、戦闘システムのバランスや、プレイヤーの技量で克服できる余地がしっかり確保されていなくてはなるまい。
現状では、プレイヤーは突き放されたまま、いたずらに難しい、不可能とさえ思えるような敵の大群に囲まれ、プレイフィールを著しく損ねてしまう。プレイヤーにフェアであろうとするならば、戦技チュートリアルを別に設けるなど、あらかじめ手ほどきをしっかり行うべきであっただろう。
難易度EASYがまた問題で、今度は戦闘が簡単すぎていささか拍子抜けしてしまう。華麗な剣捌きが楽しめるように設計されたアクションであるらしい事は判る。しかし、運用面が頂けない。Batman: Arkham Asylumに出てくるバットマンの殴り合いのようには楽しくないのだ。EASYとNORMALの中間がおそらく丁度いいように思うのだが、そうした設定は無い。
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最初魔法が複数あるのに気づかずにいきなり詰みかけました
しかしこの魔法も雑魚相手だと逆に強すぎる感が・・・それでもボス相手には詰みかけました
この戦闘システム自体多数の敵相手だと機能しませんね・・・少数相手なら面白いんですけど