六分の一くらい読んだ。
ドラマよりも、原作小説を読んだ方が筋書きがダイレクトでインパクトもあるなぁ(邦訳は第一部しかないんだけど)。ミラーがエロスでジュリー・マオの亡霊を見たのは、単に惚れてるから、だけじゃなかった。そのことは(小説なら)台詞でも明らかにされる。
ところが、ドラマじゃジュリーのイメージだけなので、ナオミが「貴方のガイドなのね」と言うにとどまっていて、真意が全く不明。プロト分子の未知の性質がドラマではずいぶん先送りされてしまうらしいが、小説では早い段階でほんやり分かってくる――地球を目指していて、何らかの平和的な意図があることに! これってスタートレックの得意なやつ(TMP)でしょう、どうみても。で、その先はエピソードの概略を読んじゃったら、スターゲイトSG-1じゃないの。船名アヌビスって、元ネタじゃん!
宇宙のキューバ危機なんて、隠し味だったのを大々的にエピソードに投入しちまっただけじゃないスか? なにやってんの。道理でグダグダつまらんわけよ。
ナオミはベルターだった。ドラマの配役は絶対に考え直すべきだろうなぁ。ベルターは低重力育ちなので長身――2メートルもある。指輪物語並にCGでごまかすくらいの調整が必要だったろう(現に第1話で地球政府の捕虜はそういう描写だった)。そうでなければ、本当に長身の役者を探すべきだった。
ちなみにHALOのドラマ版は196cmのパブロ・シュレイバーを主役のマスターチーフにしている。海外では(特にゲーマーからの)評判がイマイチらしいんだが、ドラマ版HALOはなかなかどうして面白かった。ゲームのHALOはドラマ仕立てにするには単純過ぎるし、前身の「動かないアニメ」版にしても、かなり野心的でありすぎた。中道を行くとはいかないまでも、双方を上手くミックスした上で、必要なドラマを足してて小気味よく、とても見所が多い上手な脚本と演出だった。
さて、小説版の登場人物は皆、ドラマ版と性格が違うようだ。ジェームズ・ホールデンは副長になりたてではないし、束ね役を嫌がっていない。最初からナオミといいコンビだ。アレックスには西部訛りがある。エイモスは……ドラマ版が物静かすぎて不気味。ミラーは上着が嫌いで、探偵役よりもっと刑事役に勤しんでいる。
とくにハブロックは全然違う。ドラマ版は出来の悪い弟分のようだった。
なお、宇宙船のデフレクターが登場できるような場面はごっそりない。核ミサイルで破壊されたカンタベリー号の破片を躱した経緯は微塵も描写されなかった。
ジムが青二才で弱々しいのがドラマ版のまずいところだろう。ドラマ版のナオミがジムに従う(ましてや恋人の関係になる)のは、てんで説得力がなかった。エイモスの後ろ盾でクーを起こしそうなぐらいだったから。
ナオミはただの日系じゃないのか。アフリカ系と南米系の交わりと日本人の先祖も居る、んだそうだ。
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