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Star Wars:スコードロン

あのX-Wingが帰ってきた! なお、VGA(か、その半分の)解像度の旧作X-Wing VS TIE Fighterシリーズは、今でもDOSBox版で遊べます。

プレイフィールはX-Wingとそっくり。すぐに画面外に飛んでいく赤点(敵機)、完全に減速すると慣性も働かずに静止するUFOシミュレータ、スクリプトらしい演出の数々。

ミッションクリア形式である点も同一。失敗すると直前のチェックポイントから再開。チェックポイントが細かいのでリトライだけは容易。

新共和国軍と帝国軍とを交互にプレイすることで発展するストーリーモード(シングルプレイヤー)。両方の視点から描かれることで裏事情をプレイヤーに理解させ、さらに両陣営のスターファイターにも乗れて一石二鳥。陣営ごとに勝利するような分岐があれば興味深いですが、まぁないでしょう。

とにかく、敵機との相対速度が速い空戦(宇宙戦)ゲームです。操作は、機首を敵機の方角に傾けてばかり。この点が旧作と全く同じ。エースコンバットの場合は航空力学が働きますから、ロールやループ、ヨーの使い方に気をつけて機首を傾けます。たとえハイGターンを使いこなすことを強いられていても、そんなに無茶苦茶に振り回されるわけではありません。敵機を追い回すせわしなさでいったら、SWスコードロンの方が断然ひどい。

それでも、遊びやすく改良されている箇所は多く見受けられます。スロットルが使いやすい開き具合に上手くフィットするようなステップ式、中段で止まりやすくなる別方式、など。

撃ち尽くした弾薬(主に爆弾とミサイル)の補給。旧作ではプロトンミサイルを3発程度撃ったらお終いでしたから、大分緩和されています。

一定のプレイヤースキルに達していないと突破できない高難度ミッションが、過去作にはありましたが――例えば、(拡張版で)開幕すぐに飛来する魚雷に全弾命中させないとミッション失敗など――今回はどうでしょうか?

ミッション9「モンカラ襲撃」で難度が跳ね上がる気がします。機体選択や装備を判断ミスすると相当苦労するんじゃないでしょうか。

難易度「パイロット」がノーマルですが、イージーに相当する難易度「ストーリー」は簡単過ぎました。丁度中間が欲しいくらい。

TIEボンバーは装甲も厚く、やられ役とは思えない強みを誇りますが、なにしろ視界が悪い。窓枠の桟が太過ぎる。残骸のコアを利用して新共和国コルベットを破壊する作戦では見通しが悪いこと必至。単純なくせに、見えないだけで難度が高くなる、なんとも不公平なミッション――実際には、目標指示ボタンを都度押して、NPCが「今だ」というタイミングでコアを爆破していけばいいようです。とはいえ、距離感および位置関係がつかめず、指示アイコンが大きすぎて、高精細グラフィックスの意味がないような気がします。

ミッションブリーフィングやNPCとの会話はVR仕様を言い訳に、DOSゲーかと見紛うような旧態依然の演出。非常に古臭いWing Commanderシリーズを遊んでいるかのようです。どうせなら、もっとロールプレイできる余地を作って頂きたいものです(主人公の発言に選択肢がある、など)。

飛ばしている感じはエースコンバット7に軍配が上がります。SWスコードロンは全編VRで遊べる調整のためか、加速感がありませんね。マンガのような効果線は出ますが。この辺は旧作X-Wingもそうなので、VRの素材としては巧みなチョイスだったと言えるでしょう。ただまぁ、今日日のフライトゲームにはより多くが求められてしまいますから、旧態依然では遊びにくさや古くささの為に、飽きられたり、敬遠されたりしがちでしょう。かつて滅亡したこのジャンル、あの頃より技術は飛躍的に進歩しましたが、遊ばせ方はまるで進歩せず。この落差が問題なわけです。
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[ 2020/10/20 23:23 ] シミュレータ | TB(-) | CM(0)
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