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アップロード~デジタルなあの世へようこそ~(2)

※以下ネタバレ

9話のお終いに出てきたアップデートによる記憶修復で、ネイサンが死ぬ前にしでかしたことが明かになりました。10話で主人公の人間性が180度変化していたことが判明します。

もともとイングリッド(富豪の娘)に現を抜かすようなイケメン・プレイボーイだったわけですから、モラルにもとることをしていたとしても、驚きはないはずでしょう。

視聴者は、レイクビューで悟った人生観を持つネイサンにRideしていたわけなので、ネイサンの失意と同様に、まさかという裏切りを味わいます。

アーノルド・シュワルツネッガーの「トータルリコール」にも似た仕掛けで、主人公の善人ぶりは環境によって作られたものだったわけです。

恋愛モノの展開としてはなかなかパンチが効いていますよね。

また、ステレオタイプ――見栄っ張り、支配欲旺盛、ファッションリーダーでないと気が済まない――と見えたイングリッドが、あれほど愛情深い理解者だったことは、別の驚きでもあります。

劇中の登場人物は比較的丁寧に扱われており、筋書き上必要とされる表面的な属性と裏腹に、別の内面が備わっていても許容できてしまうゆとりを感じさせます。

単純化されていると見えたキャラクターにもまだ見ていない深みが備わっているわけで、これはレイクビューにいる住人の“人間らしさ”と同じような機微を演出に(つまり、メタ的に)感じさせます。そんなわけで、作り手はなかなかの巧者です。
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[ 2020/06/25 20:25 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)
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