佐渡度さんは、正統派メイドは一人も居ないといわれる「地下メイド喫茶」に在籍している。
お店での名前はマドカだが、仲間内ではサドカと呼ばれているようだ。
一部の客層からは絶大な支持を得ているという(本人談)。
佐渡度さんの常に蔑んだような眼差し。丁寧な言葉の端々に現れる毒舌の数々。
「いい匂いがすると思ったら、ご主人様の加齢臭でした」
「私も見習いたいものです、場違いを超越したご主人様の存在感」
「ご主人様は、もう“魔法”が使えるお歳だそうですね? 使って見せてください」
「ツイアカお持ちなのですか? 是非教えてください。とうとう、ブロックを試すことができます」
「ご主人様の顔はインスタ映えするので塗りつぶしておきますね。もちろん、個人情報保護のためです」
――免疫のないご主人様を凍り付かせることが生き甲斐の、小柄なチョS(少しだけS)メイド
PROFILE:
年齢 21歳
身長 148cm
スリーサイズ B81 W54 H82
特技 言葉責め、プロレス技
・オムレツにケチャップで文字を書かせると……「Quick DEATH❤」
・『マドカ私物』の名札が付いた「等身大ご主人様」……いつも、このぬいぐるみ相手に技をかけている
マドカ「ふとましい? そんなにチョークして欲しいのですか?」
同僚メイド「店長! マドカちゃんがまた……」
兄弟:
6歳年下の実弟が一人居る。幼い頃から世話を焼いていた佐渡度さんだったが、弟はあまり懐かなかった。佐渡度さん16歳のとき、祖母の家で親戚が集まったことがあった。弟は佐渡度さんより一つ年上の従姉妹に甘えていた。この場面を見た佐渡度さんは衝撃を受け、それ以来、チョSの芽が育まれたということである。
佐渡度さんの恥ずかしい過去:
弟くん「おねーちゃんが、ぼくのパンツの匂いを嗅いでるの、見たことある!」
弟くん「舐めてるとこも見た!」
部活動:
佐渡度さんは、中学生の時に陸上部だったが、日焼けするので辞めた。
高校生の時には女子柔道部に所属。背も低く、体重も軽いため、たいした成績は残せなかったが、寝技や絞め技に熟練できた。
学業:
佐渡度さんは四年制大学に通っている。「メイド歯科」を開くのが夢だが、歯科医師免許を取ることは難しいと分かったので、メイド歯科をプロデュースするための賛同者を募っている。佐渡度さんには、日本の遅れた歯科医療を先進国並みにするという野望がある。制度改革がなされない間は、医療保険の適用外での治療となることが予想されるため、「メイドさんにリードされ、愉しみながら受ける施術」をモットーにしたくて、メイド歯科を思いついたそうである(決して、患者が痛がる様子を見たいわけではない、とのこと)。
秘密の職業:
親しくなるまで教えてくれなかったが、実は佐渡度さんには裏の顔がある。佐渡度さんは、9世紀後に発足される民間組織のタイムエージェントなのだという。任務のために現代に帰化したのだ。専門は中学校時代で、過去の体験を改変する依頼を受けてくれる。
例えば、イジメを受けた想い出を変えたい、とか、違う進学先を選んでいればもっと違う職業に就けた、とか、あの娘に告白したかったけど出来なかった、とか、そういう過去の改変をしてくれるという。
依頼を受けた佐渡度さんは、依頼者の同級生として現れて、助言やサポートをしてくれるのだ。もちろん、過去の中で。勝手に過去を変えちゃって平気なのか心配になるが、佐渡度さんによれば、個人のなにげない一時期を変えたところで人類全体の未来には全く影響を与えないのだという。
依頼が全うされると、依頼者は佐渡度さんのことを、中学の頃によく似た同級生が居たな、と思い出すそうだ。改変される前の記憶はすっかり忘れてしまうらしい。もちろん、関係者の記憶も新しく上書きされてしまう……本当に、大丈夫?
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