ス ク ラ ッ チ す る D

blenderでモデリング、海外ドラマ感想、洋ゲーRPG、のことを綴ります

ウエストワールド第3シーズン第7話

「ソロモン」が関係した施設とケイレブの過去が暴かれ、ドロレスの革命がとうとう実行されます。

※以下ネタバレ

分裂症状態のドロレス。はたまた、一卵性双生児でも環境によって変わるというヤツか。愛情を理解したシャーロット・ヘイル(ドロレスのヴァリアント)は司令塔のドロレスに反旗を翻しました。前回、コネルズ(やはりヴァリアント)もメイヴに話を持ちかけていました。

非常に個性的な顔だちのクレメンタインが、麗しく再登場。ショーグン・ワールドからも一人(ハナリョウという名前らしい)。ちょい役だからなのか、菊地凛子ではないのが、まぁそういうことなんでしょうね。

ケイレブのフラッシュバックに登場した男女の素性が明らかになりました。女性はケイレブを担当した精神科医。男性はロシア反乱軍指導者。ケイレブは軍歴でロシア反乱軍の壊滅作戦に従事したことに“なって”いました。

前回、転送先サーバーの位置がシャーロットにより伝えられましたが、あれが老ウィリアムの「シンセティック・マーカー」のことだったようです。そういえば、老ウィリアムが療養所送りになる前にシャーロットに何か注射されてましたね。トリックのネタばらしが必要なわけは、あまりに設定依存なので分かりにくいから。血液内の物質で個人認証する近未来ですし。

標的用タグ(粉末?)による衛星からのミサイル・ロックオン。ドローンの位置情報による遠隔狙撃。第5話で外れても自動追尾するロケットも出てきました。

メキシコ、ソノラにあった施設は、アンゲロンによる「新しいシナリオ」のためのもの。遺伝子治療がほどこされ、外れ値(outliers)だった人間が「レハブアム」に貢献するようになります。そこには前身「ソロモン」のサーバーもあるのでした。ソロモンはストラテジーを編み出しすぎてアノマリーを生み出してしまったとドロレス。

※Outliersといえば、Malcolm Gladwellによる「天才! 成功する人々の法則(邦題)」という本があります。

セラック兄弟の弟はスキゾフレニアになり、弟に作られたソロモンは弟と同じように考えるそうです。そうすると、レハブアムは兄アンゲロンが改良したものということでしょうか。創造主が兄弟なら、マザーコンピュータも二つ。互いに確率や変位を計算し合うのでしょう。ドロレスも同様に、複数の対抗人格が現れました。

脚本家が女性(リザ・ジョイ)ということもあり、主人公(女性の形をした有機アンドロイドのドロレス)が男性主導型社会を変革するという構造です。だから、司るコンピュータは70年代ならば“マザー”コンピュータでしたが、ここではブラザーです。ちなみに1984ではビッグ・ブラザーでした。

Outliers、異常値、アノマリー、特異点……確かにそういった主人公達が管理社会に変革をもたらす、という物語が過去によく作られていました。はみ出し者が順応するどころか、逆に壊し屋に転じる系譜です。

ドロレスはソロモンを味方に付けることで、アンゲロンの行っている、いわば“人類補完計画”を革命しようとします。ある意味、こうあって欲しかったと感じる95年当時のエヴァ的なものが視聴者の眼前に繰り広げられていると言ってもいいでしょう。硬派なオタクであれば。庵野秀明監督による現在進行形のエヴァはまるで意味が読み解けませんから。

ソロモンによると、ケイレブは最初の被験者であるものの、退行するおそれがあると。まるで「アルジャーノンに花束を(まごころを君に)」ですね。70年代テイストをけっこう採用しているのかも。

ビッグデータをINCITE社に売ったのはデロス社の若きCEOだった頃のウィリアム。ソロモンはこの生体データで人間の矯正を行えるようになったとバナード。ロバート・フォード博士が「協定を破った」と言っていたのは、この辺のことも含めてなのかもしれませんね。

ケイレブは10%の産物。ソロモンが明かした区画にはジャン・ミ・セラックが復帰した時の為のアンゲロンのメッセージが用意されていました。他の9割の被験者は人類世界に害なす者として地下に冷凍保存されています。現在実行中のストラテジーが失敗して、人類が滅んだ際に初めて蘇ることが許される、新世界の住人なのです。

70年代の「マザー・コンピュータ」モノとの決定的な違いが出ました。選別された“はみ出し者”は遺伝子治療されて箱船に待避されています。誰も潜在能力を無駄にしない、レハブアムの計らいです。住むことを許されない世界がまだ存在する、と神は告げます。そして、ドロレスも許されない住人の一人でした。

今のケイレブは外れ値狩りをする外れ値。つまり、デッカードだったのでした。ケイレブに与えられた、ロシア反乱軍を除去した軍歴は事実ですが、反乱軍指導者拉致に関わるフランシスの死の真相は模造記憶(ねつ造)。フランシスとケイレブは、まさしくブレードランナーのコンビでした。リアム・デンプシーJrは、この記録を見たのです。

携帯端末のGTAごっこは、ケイレブらに外れ値狩りをさせるためでした。ドロレスは、ジャン・ミが除去されないストラテジー(15年前のもの)を現在に適合させて実行するよう、ソロモンに要請します。ケイレブはその指導者となる立場でした。

さて、ドロレスには敵対するメイヴが現れ、二人の最後の争いが繰り広げられようとしています。メイヴはお得意のハッキング能力でドロレスに呼びかけます。

残念ながら、ガンカタもできない女ホスト達には荷が勝ちすぎるアクションですね。黒いピチピチのコスチュームが却って悲惨さを醸し出します。これまでのように銃撃戦ならまだ良かった。殺陣やキャッツファイトはやや苦しい。さしものHBOでも、好成績なハリウッドアクションムービーのようにはいかない。それを補佐するポン刀なわけですが。まぁ、難易度は高いですよね。編集やスタントはとても巧みですが。

とはいえ、ドロレスがナイフを持った左腕を、空飛ぶ軍用車の発砲で失うシーンは凄かった。EMP(電磁パルス)で、ホスト含む電子機器を強制停止させてしまう展開もなかなか。

老ウィリアムは内なるデーモンが囁くいくつもの罪を知り、最悪の原罪を認識したと言います。それはドロレスらホストの誕生に荷担したこと。彼の贖罪はホストを根絶やしにすることだと、目の前のバナードとスタッブスに告げます。「俺を殺しておくなら、今だぞ」と。

フランシスとケイレブはストラテジーの命ずるまま大物の外れ値を拘束しますが、隠蔽のために両名とも同時に始末される運命でした。ケイレブは戦友を殺すことで生き延びますが、記憶を改ざんされてしまいます。

バナード「ドロレスは本来繊細に作られてる。だから、人類を滅ぼすとしたら、あのケイレブ・ニコルズだ。それが彼女の計画さ」

面白くなったところで、STARチャンネル配信版はここまで。最終話はコロナ禍による制作遅延で翌月末まで持ち越し。

なお、第4シーズンが予定された模様です。
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[ 2020/04/29 10:03 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)
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