Cobweb of にーしか

モデリング、海外ドラマ感想、洋ゲーRPG

アソーカ・タノ

まず、女の子のためのスター・ウォーズだね。オビワン・ケノービでは若干のお子様要素。レイとカイロ・レンの物語では少年少女(カノンとしてはともかく、バランスは良かった)。マンダロリアンとブック・オブ・ボバフェットではこてこてのオッサン趣味。キャシアン・アンドーとローグワンはダーク趣味。

見ていて、ふと考えてしまうこと――登場人物の何人かが同性愛者またはトランスジェンダーだったなら、ものすごかっただろうな。今時なら十分ありそうなパターンで、現にスタートレック:ディスカバリーではある話――この感想が差別だと受け取られないことを願うけれども。やるなら中性であるとか性差に特色のある異星人として描くのがらしいかもしれない(TNGのエピソード「両性具有ジェナイ星人」みたいに)。少なくとも、ディズニーが政治的に過剰なWOKEでなくて、ほっとしている。人種については、定番のポリコレに則って多様性を重んじているらしいことが窺える。もっとも、日系は登場していないようだけど。それを言ったら、アジア系の全国籍を網羅してはいないってなってしまうしね。サビーヌ役のナターシャ・リュー・ボルディッツォさんの母上は中国系だそうだ。

肌の色という偏見を考えるとき、映画バビロンにあった台詞「役者は演じる役で見かけを変える。これもそうさ」を思い出す。黒人、白人、有色人種もみんな、エイリアン役を演じることで顔にカラフルなドーランを塗りたくればいい。それこそがいい教訓に違いないのだから。とはいえ、かの米国ではカラーブラインド教育が徹底されており、却って差別の助長に繋がっていると言われる。この教育法は肌の色の違いを無視するということだが、無視するのが当たり前になると、それ(違い)が原因で起きるちょっとしたことに却って無関心になってしまうらしい。するべき対処法を講じずに済ませてしまうのだそうだ。

さて、アソーカの予算は中くらいか? オビワンレベルではなかろうか。ときどき見劣りを感じる。ロングショットの有無や使い方で、予算のあるなしがなんとなく知れる。アンドーが飛び抜けてカネがかかっていて、次がマンドーとボバだろう。オビワンはそのかなり下。オビワンからライトセーバーの刃をポスト処理なしで撮るようになったと思う――実際に光る棒で。特に暗いシーンではそのまま使っているはずだ。アソーカのセーバーは白色で日中屋外のシーンが多いため、そこはポスト処理を加えていると思われる。

シノプシスは、脳筋男性が喜びそうなものではなさそうだ。中年男性としてライドできる登場人物は、敵側のFallen JEDI(ベイラン・スコール*1)しかいない。序盤を視聴している現在、エズラはまだ生死不明のままなので。
 *1 演じるレイ・スティーヴンソンさんは58歳という若さで2023年5月21日に他界。第1話のエンドでFor our friend, Ray(レイに捧げる)とあった。

とはいえ、TVシリーズの冒険活劇の続きモノというフォーマットは意外に悪くない。デイブ・フィローニさんは恵まれた人だなぁ。こんなに仕事が増えて。

たしかに、アソーカが登場するシリーズを全部見て無くても、物語にはついて行ける。とはいえ、実写シリーズ屈指の登場人物の多さでは? 関連する細部が多岐にわたるのは辛め。

尋問官とダソミアの魔女くらいなら、Jedi: Survivor(ゲーム)で体験したから分かるんだけど。モーガン・エルズベスは顔が白くないの?(なお、最終話でわかる) サビーヌ・レンの猫が出てきたとき、みたことある顔だと思ったら、グリーズ・ドリタス(前述のゲームの登場人物)だった(笑)

このキャラクター相互乗り入れ戦略は、ファンにSW世界をより浸透させる狙いだね。マンダロリアンしか見ていない人でも、ボ=カターンの登場を境に関連作品を見たくなるように。ただし、悪い副作用の結果として、スピンオフの個性が損なわれたりすることもある。マンダロリアンの第3シーズンはマンダロアの言及に終始するあまり、ディン・ジャリンの物語としての意義が薄れてしまった。

遺跡はJedi: Survivorでもさんざん出てきた。とくに「地図」の球は、あれのでかいヤツをフォースで転がしたりしてたよね、プレイヤーとして。デザインが踏襲されていて感心させられた。

アナキン(ヘイデン・クリステンセン)の登場は無理矢理感が強い。アソーカは別に生きることに絶望しているわけではなかったでしょうに。あの地図を手で掴んだ影響ということにしたいと思うけれども、生か死か選ばせてやった、というアナキンの意図はよくわからない。ファンサービスだよね、結局のところ。師が弟子の訓練を完了させるために、というのはSWでは慣例だけど。今回は必然の登場には見えない。

ストーリーも「スローン大提督 復活の序章」という位置づけなんだろう。この後の本編(映画?)に都合の良いようにキャラクターが動いているだけに見える。

7話登場のエズラのキャラクター性を理解するために、あらかじめ、過去の別作品エピソードを飛び飛びで見た。どうやってスローン大提督が僻地にとばされたのか、なども。

なるほど。惑星ロザルがエズラの故郷なんだね。「反乱者たち」でサビーヌ・レンが最終話に居た場所が、今回の出発地点なのね。

これを見た上で考えると、魔女を使って地図を見つけるように仕向けた大提督が凄いというべきか。宇宙クジラの最終目的地であるなら、そもそもアソーカ側が地図を手にする必要は無かったのだから。

ゲートについて。TNGのエピ「埋もれた文明」で既に同じようなニュアンスのものがある――アイコニアン・ゲートウェイ。TOSでも過去に移住するためのゲートウェイが出てきていた。デイブはオタクだろうから、元ネタとしてパクってる可能性もあると思うな。スタートレックでも後年、ローワーデッキあたりで使ったような気がするけど。

それを踏まえて。海に落下したはずのアソーカがアナキンと再会した空間がそのゲート内だったわけね。そうすると、使い方としては巧みだと思う。ゲートに入ったことのあるアソーカなら、シス寺院での因縁の対決となったアナキン(ベイダー)と、ここで再会するのもあながちおかしくはない。アナキンがアソーカを「老けたな」って評するのは、年月の経過を思い起こさせる意味で興味深い。アナキンが生死を選ばせると言うのは、ベイダーとの相克である以外に何かあるのだろうか? 元ジェダイとの遭遇からアナキンとの記憶へフラッシュバックした、ということだろうかね。

CG作品の「反乱者たち」スピンオフとしての登場人物を考えると、ヘラ以外は随分若そうだ。その中から女性だけをピックアップしたのは、女性主人公アソーカに合致させた選択の結果だろう。ゼブなんかは居てもおかしくない人物に思われるが、(特殊効果による再現で予算の問題を見越してか、)出てこない。実写化にあたり、「全員年増」問題にひっかっかっているのは間違いない。サビーヌなんか壁にスプレーするという若者文化の代表格を担ってるのだから、成熟した実績のある女優さんを充てても、外見上そりゃ無理というものだ。CG版と同じ日本語の声優さんの声が(実写の画面に反して)やたら若く感じる理由もそこにある。

だいたい、実写のスローン大提督、腹が出すぎだろう! いつのまに中年体型になったんだよ!! (CG版では)あんなにシュッとしてたのに!

結末。取り残されたJEDIたち。ただし、父・息子・娘の巨大な像がある場所にベイラン・スコールが居る。ゲートウェイの壁画の立像があるということは…… 

エズラのジャンプはシス寺院のモールとのそれと同じだった。過去作おさらいしておいて良かったわ。お約束の場面だから。

ところで、クローン・ウォーズ第7シーズンのクオリティーは凄かった。「反乱者たち」が見劣りしてしまうほど。


「たかがドロイド」
この言葉はいずれブーメランになる恐れがある。不完全で嘘つきのBing(Copilot)を使っていると、人間サマに対してあんまりだ、という回答や、時には心ない中傷もどきを聞くこともある。そういう機械に対して、人間が辟易してイヤになれば、この台詞になるわけだ。しかし、近い将来、機械の正確性も増すだろうから、いつまでも出来損ないという認識でいるわけにはいかなくなる。

Ronin(浪人)
さすが世界のクロサワ。JEDIもRoninだぜ!
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[ 2023/11/15 19:52 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)

UFOロボ グレンダイザー:たとえ我が命つきるとも

grendizer01.jpg
そぐわない立地の五重塔。そばにあるのは桜らしい。常緑樹と色づいた紅葉が同居して、しかも桜。四季のない国の方が作ったのだろうか…… 遠くには険し過ぎる山々。

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大介さん。当時の画面キャプチャから起こしたのだろうか。デュークの立ち絵はかっこよかったものの、これは…… クオリティーの優劣が激しい印象。肌色は宇門教授の方があってる。大介さんの肌色は病的な薄い色なんだよな。越智一裕さんに描かせていれば……きっと。

悲報――日本語ボイスはまだない(遅れているそうだ)。キャスト誰だろう? 掲示板における説明が昨日と一転して、日本語音声は来年に持ち越しとなった(完全日本語版のPS版国内発売と同時) → 来年持ち越しなら、すぐには買わなかったね、これは酷い後出しジャンケン。なお、日本語字幕はそれほど遅れない(ように読めるが、なんとも言えない)。となると、キャストは新作アニメと一緒かな?

英語音声はコレジャナイ感が半端ない。外連味とリズムが日本語の抑揚とまるで違う。効果音ひとつ取っても、付け方がてんで違う。ロボロボしたガシャンガシャンガシャンのSEもない(ヘッドフォンで聞いてたら、ショボかった)。とっても異文化。バンプレスト版スーパーロボット大戦を遊んだことなさそうな人が作ってるんだろうな(もっとも、オレも遊んだこと無いけど。CMくらいは見たことあるから)。

再現OPを見てもわかるんだけど。アナリーゼしてないのよ。画のタイミングにマッチさせた音になっていない。これでは、オタク魂が明らかに欠如している。ゴルドラックの大ファンが作ってると思ったのに。

仏語で「メテオパンチ!」だけは分かった。英語がかなり酷いので、台詞は仏語音声、字幕は英語という変則的な活用で。仏語の方が大介の声音や甲児、宇門教授の雰囲気が出てる。もうこうなりゃ、脳内で変換してやる――案外、できるもんよ。さすがの仏語ダビングも、ひかるだけは雰囲気が違った。勝ち気でやんちゃな娘になってる(弓さやかみたい)。

序盤の印象:

・マウスカーソルが画面のど真ん中に出っぱなしで消えない → ゲームがバックグラウンドの状態にあるため。カレントにすれば消える。

・ダイザーのUPGRADEはMr.山田にしかできないらしいが、初回以外、フィールドのどこにいるのか見つけられない。岩鬼「おい、ヤーマダ!」 → 尖塔の麓の車両に居る。

・技の連携やコンボみたいなものは(今のところ)無いらしい。 → UPGRADEしておくと、パンチの応酬後にダブルハーケンがYで出せる。

・ジャストタイミングで回避はあるっぽいが、回避成功のボーナスは特にない?

・特定技で攻めさせるという仕掛けのみ?

・技が全体の半数くらいしか使えなくて、かなり退屈。 → ドロップを集めてUPGRADEしてアンロック。

・全体的に単調。

・おフランスといえば瞑想!
[ 2023/11/15 13:46 ] アクション | TB(-) | CM(0)
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