Cobweb of にーしか

モデリング、海外ドラマ感想、洋ゲーRPG

新規顔の造形動画を公開しました!

Fantiaで「新規顔の造形(モデリング10倍速)」を公開しました。

Nami_sample01.jpg
着手したばかりなので、いきなり↑この顔にはなりませんが。目をやや小さめにした感じに仕上げようと思っています。

現段階でできたのはここまで(↓)。
Nami_sample02.jpg

今回は戦略的に売れそうな可愛い顔を作ろうという試みです。三つ編みも可愛く描けてるし、髪型も気に入っているんです。自分のライン(例えば佐渡渡さん)とは違う華やかさがあって。

深月依真はどうなったのかって? あの試みをもっとアグレッシブにすることにしました。なので、依真ちゃんや佐渡渡さんはちょっとお休みです。


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[ 2023/05/29 01:49 ] カスタムモデル | TB(-) | CM(0)

ControlNet v1.1で意図通りの萌え絵を作りましょう!

話題になっていたので、Stable Diffusionでまた遊んでみました。

記事によると、reference_onlyというプリプロセッサで元絵の顔や服装の特徴が継承された画が生成できるということでした。

なので、今回は「特定のキャラクターに似たポートレート画像を出力させる」ことを目標にやってみました。

試行錯誤を重ねた結果、出来上がったのがこちら:

stabledifussion_output01tn.jpg
画像をクリックで拡大

stabledifussion_output02tn.jpg
画像をクリックで拡大

stabledifussion_output03.jpg
いくらでも量産できます

通常ですと、まずLoraの利用が思いつきますが、ControlNetのプリプロセッサだけで、比較的かんたんに実現できることが分かります。用意するのは参照元の画像2枚だけ。どんな画像を用意すればいいのかと、事前にやっておくべきことを要点にまとめました。

上記の画像を出力できるようになるまで、実験を兼ねて1時間くらいでした。あらかじめやるべきことが分かっていれば、もっと短くできると思います。準備がひとたび整ってしまえば、あとは出力にかかる時間だけです。

以下、AUTOMATIC1111版Stable Diffusion web UI (Stable Diffusion v1.21)の環境で、ControlNet v1.1 をこの目的で使う場合のハウツーの解説になります。

なお、使う学習モデル(checkpoint)によって、生成される“顔”の傾向や癖があります。真似させたいキャラの顔と学習モデルの生成物とが近い方が説得力が増します。なので、かけ離れた者同士を無理矢理組み合わせるような場合は、難易度が上がるだろうことをあらかじめご承知おき下さい。

具体的な設定値やプロンプト(呪文)も列記しておりますので、参考にして頂けると思います。使用modelのダウンロード先などは明記しておりませんが、検索して頂ければすぐに知れる、有名どころのhuggingface.coやcivitai.comからダウンロードできます。※6月5日追記:ダウンロード先を明記いたしました。

「Stable Diffusionとはなんぞや」とか、「ローカルの実行環境をどうやって用意するのか」といった基礎知識については説明しておりませんので、初歩的な理解は事前になされていることが望ましいです。
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[ 2023/05/25 19:45 ] テクノロジ- | TB(-) | CM(-)

STAR WARS ジェダイ-サバイバーその4

賞金稼ぎのクエストがどうもバグってるらしくて、16人のうち、あと4人残ったところでケイジとの会話が出なくなりました。
Jedi_survivor03undiscover.jpg

メインストーリーは完了済み。攻略記事によると、キリ・オソが15番目になりそれ以前では狩ることができないそうですが、より早い段階で登場してしまっていました。なので、もうバグっぽい?! ヴァスリン・マーツと、RP-85T&コルテの半分コンビがとうとう現れないまま、噂も出尽くし、コーボーの上空にはスターデストロイヤーが駐留して、パイルーンサルーンで会話が終了した者、去る者が出ました。

二周目でスキルフル状態。ベイダー戦やボード戦にもまぁ慣れましたね。

収集物もコンプリートは無理っぽいです――もっとも、マップに表示されたからといって、全部取り切るつもりはありませんが。それでも、岩を持ち上げたのにパイロライトが出てこなかったり、スティムを見つけたのに、BDの格納演出が出なかったり…… やっぱりこの手のバグにはがっかりさせられますね。

特に賞金首にはボバ・フェットが出てくるというので、是非とも完遂したかったのに…… 三周目やる気は、ちょっと起きません。

追記:
ニューゲーム+を始める前のセーブがシステム上残るので、それをロードして賞金稼ぎのクエストだけを連チャンしてみたところ、最後まで続行できました。

キリ・オソは7番目に登場しており、攻略記事とは異なりますが、バグではないようです。
Jedi_survivor02.jpg

どちらかと言えば、セルフィン・ジュークの登場順が怪しかったように思われます。

ヴァスリン・マーツおよび
Jedi_survivor04.jpg
※なお、説明ではマーツがマルツの読みになっていて和訳における固有名詞のゆらぎがあるのかな? そういえば、「オグド出現」の珍訳がパッチで「オグドの子孫」に訂正されてました。子孫?ふーん、落とし子の方がいいでしょうに。先達「クトゥルフの呼び声」の名訳を知らんのでしょうなぁ。Spawn of Yog-Sothothとか、同じ使い方がたくさん出てきてるのに。

――「ハーフのコード」と
Jedi_survivor05.jpg
※マルツの読みならコルドかコルデかも。余談ながら「名前 Theなにがし」の場合、Theのあとは通り名なので、Corde The Halfなら、
「ハーフのCorde」かと。ここで言うハーフの適訳は分かりかねますが、説明のベターハーフには、機械生命体と人間とをかけ合わせた最良の半分と、二人でひとつという意味の伴侶/片割れとをかけてるのかな、と思えます。また、「スライサーの勘」という説明に出てくるスライサーがそもそも何であるかを訳出していないようなのですが、いわゆるハッカーのことかな、と。原語だと、BDに対してカルがスライスしてくれ、みたいなこと言ってますので――このときのインターフェースでの日本語表示は「ハック」。ワールドの専門用語がもう現代語訳になってしまっていて説明がないので、こういうフランチャイズの場合は駄目な例でしょう。ちなみに原語では……

Jedi_survivor07.jpg
ハックではなく「スライス」になってますよ。
 例えば、昔の映画の吹き替えでは「ドロイド」という用語が「ロボット」と訳出されてそのまま台詞になっていましたよね。ブランドが有名になってからは、設定世界を損ねないように、各国の訳語を指定するチームがいる、と聞いたことがあります。
 おまけに言えば、カタの持っているぬいぐるみの名前も吹き替えでは「人形」になってしまっています。「ポンチョ派」が「私服が好き」と訳されたのと同様に残念な翻訳ですね。

――「もう一人のハーフ、RP-85T」
Jedi_survivor06.jpg

――が最後の方に残っている場合は、おそらく進行不能バグでしょう。

たしか15番目がラズで、これを倒すと人食いジョーにアクセスできました。そしてケイジが姿を消して、これを追うと、念願のボバが登場――スピンオフドラマ「The Book of~」の演者の方が大柄に感じる体躯でした。つまり、思ったより中肉中背で、旧作映画に初登場した場面に忠実な背格好ではありますが。彼の素性をよく知ってから見ていると、もっとでっぷりした方が似つかわしいところですね。

三つ巴の演出(イベントムービーなのでプレイヤーは介入できません)はなかなか面白かったです。ジェダイに詳しいと仄めかしており、ルークとの一戦以前に、カルと遭遇しているという…… カルの年齢は(粛正を生き延びたパダワンなので、)ルークより年上に思いがちですが、もしかすると若いか同い年くらいになるんでしょう。時系列では。

もうひとつ余談ながら、ベッドラム・レイダーってのはマンダロリアンの親戚みたいに思われますね。というのも、彼らもまた似たような鍛冶炉を使っているからです。

ところで、カルの壁走りと壁ジャンプ(壁から離れるくせに落下しない連続ジャンプ)で思い出したことがありまして――このシステム、クラシックではない方の「プリンス・オブ・ペルシャ(※)」そのものですね。
※ペルシャに二人か三人いるプリンスになれるゲームのひとつです。クラシックはブローダーバンドから発売されていた、ギロチンをタイミング良く飛び越えながら探検して出口を目指す2Dゲームでした。

ここで取り上げる件(くだん)のプリペルは、Elikaと呼ばれる砂漠の姫が登場する方(Prince of Persia 2008年)で、左手に銀の篭手をした風来坊の主人公(王子?)が彼女と共闘するべく、篭手の力を使って超人的な離れ業をするアクションものです。本来壁走りができるのは銀の篭手のおかげなのです。なぜかJEDIは篭手なしにプリンスと全く同じことができていますが。

私、このプリペルをPC版で遊んでまして、そう捉えると、アクション性がフォールンオーダーとよく似ていたことにも頷けます。(同じことの繰り返しで、少々飽きが来るところや、ギミックを経由して遠回りに攻略していき、その後の往来も部分的には順路に倣わないといけない面倒くささ、など)

Elikaが暗黒の魔手から逃れられないところが、この新生プリペルの迷エンディングでして、続編はDLCでしか提供されておらず、Xbox版を遊べなかった身としてはモヤモヤしましたっけ。DLCでも、結局はストーリーの続編ではなかったと聞き及んでおりまして、続かなかった黒歴史ゲームです。その後、しれっと「時間の砂 リメイク」とThe Forgotten Sandsが登場して映画「時間の砂」にもなりましたが。リメイク元「時間の砂」のゲーム性は銀の篭手版とは大きく違うもので、粗いポリゴンでカクカクしていたララが活躍していた頃のトゥームレイダーを想起させる、アクションでパズルを解いていくタイプでした。
[ 2023/05/22 12:30 ] アクション | TB(-) | CM(0)

STAR WARS ジェダイ-サバイバーその3

うちのカルくんだ。
Jedi_survivor01.jpg
闇墜ち専門家らしくロンゲにしてイケメン度UPを狙っている。

プレイした人はご存じの通り、前作には、映画ローグ・ワン:スター・ウォーズ・ストーリーに出演したフォレスト・ウィテカーの(顔もそのまんまで)ソウ・ゲレラが出てくる。そういう繋がりだから、ローグワンのミッションが成功する前の時期ということになる。

カル(Cal Kestis)は、ジョン・スタインベック「エデンの東」のキャル(Caleb “Cal” Trask)から採られた名前だろう。同作には超有名なティムシェル(Timshel)という考え方があり、カルの宿命もまたそれに倣っているかのようだ。ボードは疑いなくアーロンになる。

そういうわけで、カルの多難な人生もまた深くネチネチと描き込むことが可能となるし(ベースからのまるパクリみたいなものだから)、テーマ上、その必然があるというわけ。さらに、元ネタは旧約聖書のケインとアベル。究極的には、StarWars:Jedi Timshel が正しいタイトルだね!

つまり、ジェダイは聖人君子を目指すことを強制されるわけでも、闇墜ちする運命にあるわけでもなく、みずから道を選ぶ力を持っているということになるわけよ!

ついこの間プレイしたばかりのNier:Automataも、もしかするとこのテーマを目指したかったのかな? ただし、使われてるベースがオタク式サブカルだから……なぁ? 自分は使い捨てだと知った童貞9S君の「もうどうでもいいんだよ!」や、BL上等で兄を殺されたイヴ君の「にぃちゃん」や、変態マネキンが売りの2Bさんの「私はいつまで嘘をつき続けるのだろう※」だと、ちょっと短絡過ぎて説得力無いんだよねぇ。※隣に居る9Sを毎度処刑しまくっては、配属される新しい9Sモデルに毎回知らぬ顔している2Bさんのアニメでの独白――まともな感性を持っていればいくらアンドロイドでも錯乱しとるわい!

さて、音声を英語にして二周目を愉しむことにした。

集団戦でやたら圧されてしまう時があるけど、どうしてなのか、なんとなく理解した。たぶんフレームレートのせい。最大60フレームしか出ない。ジャストタイミングで目押ししてるのに技が出ないなぁ、というのはだいたいコレ。微妙にフレームレートが落ちるところで無敵技が飛んできたりしてるんだろう。単に下手クソだったからじゃないと思うんだ。

スキルに「ボタン長押しで自動回避」なんてのもあるんだけど、意外に使いこなせてなかったわ。ゲージの長さ分の時間しか持たないので、効力が切れた時の隙にリカバリーできなくて、ラッシュでヤられることが多かった。だから、使いづらかったんだよね。今度こそは、中ボスでじっくり練習してみたい。

設定:視野角を「最も広い」にしても、レイトレーシング「オフ」でなら、特に問題なさそう。むしろ「広い」の場合よりも拡大されていたような解像感が減ってマシになったように感じる。

タナロー:和訳吹き替えだと、まるでスシローのように発音しているけど、原語だとターナロウだね。

ジーからジェダイの正装をしていない(But your're not even wearing the proper robes! ローブはどうしたの!)と言われたカル:

「I'm more of a poncho guy. (俺はポンチョ派なんだ)」
吹き替えだと単に「私服が好き」って言ってるけど、ほんとはクスッとくるところ。なぜなら、前作で専らポンチョを着用していたから。

こういうお遊びは原語でないと分からないんだねぇ、翻訳で抜けちゃってるから。惜しいことに。この台詞、英語圏ではウケてるみたいで、検索すると、たくさんヒットするよ。ひょっとすると、元ネタがあるのかも。

ところで、先ほどの感想では、オビ=ワンとダース・ベイダーの師弟関係とプリクエルのアナキンで説明したけれども、通過儀礼の若者という視点からなら、アダム・ドライバー演じるカイロ・レン(ベン・ソロ)こそ近い。シアとトリラの関係は、マスタールークが弟子ベン・ソロを殺めようとした事件の暗喩にも読める。ただ、私はこの続三部作、「最後のジェダイ」こそ評価したいが、それを除くと大して好みではなかったので、記憶から立ち上るほどではなかった。

オグド出現」とかいう三つ目の化け物ガエルがかなり強い。でもって、「出現」ってなに? 原語だとSpawn of Oggdoだから「オグドの落とし子」。このオグド、前作の別の惑星で登場したので、その隠し子ってことらしい。ジャンプで回避するのがコツだそうだ。
[ 2023/05/07 09:37 ] アクション | TB(-) | CM(0)

STAR WARS ジェダイ-サバイバー総括

二周目を開始して、はたと気がつく。あの面白さは初見だからこそだな、と。

収集要素が面倒くさい
無理にやる必要はないのだが、なにか有益なもの(エッセンス、通貨)が入手できるかもしれないし……という思いで、ついついマップでアイコンの有無(メインストーリーの途中でマップ上に表示できるようになる)を確かめてしまう。実は、進行をかなり妨げるので、実績解除を狙わないのであれば、無視した方がよさげ。

手強い小競り合いが多くなると面倒くさい
アクションゲームだから、雑魚を倒すことが得意で楽しくなっていなければいけない。しかし、カジュアル勢にはちと不向きなゲーム性だ。格上の雑魚はコンボの最終段で無敵ハメを狙ってくるわけなので、適当に捌いているだけでは数で押されて敢え無く床ペロする。戦略と段取り、パターンの見極めでもって、対処していくのがスマートなんだろう。ところが、それを自習していく工程がもう面倒くさい――ゆえにカジュアル勢なワケなんだが。2周目は「ちょっとばかり歯応えのあるようにしておいたから」というオプションをくれるので、余計面倒くさい。さりとて、これをオフにしてしまうとあっけない。自分に丁度いい塩梅がないところが悩ましい。

謎解きパズルが少ない
このゲームにおけるパズルの屁理屈が分かってくると、後半はヒントなしで分かるようになった。あの程度なら、もっとパズルのバリエーションと数があってもよい。むかーしのトゥームレイダーくらいに。

結局、ムービーシーンのゲームだった
物語は鬱展開であることを除けば魅力的なのだが、イベントムービーで主人公の大技が決まったりする。ヒューマンドラマとしては深く、映画並でもあるが、ゲームというメディアの特徴である「体験をする」という要素は、ほぼムービーに持って行かれてしまう。結末やその過程にプレイヤーが介入できる余地もない。ストーリーは決まり切ったただひとつを視聴するだけだ。

RPG要素はあるが、そこに意味は無い
そもそも、イベントムービーとソウルライクのアクションゲーム――変化しない物語と無為な成長なのである。そこにあるのは、プレイヤースキル偏重での愉しませ方でしかなく、アクションゲームが苦手な人、TESシリーズのような大作RPGが好みな人、純粋にアドベンチャーゲームを望む人、などには荷が勝ちすぎるはず。ゲーム序盤~中盤での一方的な幻想は最終的にひっくり返されてしまう。
[ 2023/05/06 13:46 ] アクション | TB(-) | CM(0)

STAR WARS ジェダイ-サバイバー感想

映像作品であったなら、このストーリーはアリだ。鬱展開の反面教師だが、深みのある闇を描いてる。喪失感を味わってる最中の人になら、ひょっとすると光明を与えてくれるかもしれない。ただし……これはやっぱりエンタメのセカイでのハナシなので全部ウソ八百だが。

シアの言葉から、カルは親友の娘の育ての親となることを余儀なくされる。ところが、カルはもうライトセーバーには見向きもしない(既存の映像作品では、ジェダイは故人の魂のようにセーバーを扱っていた)。闇を乗り越えたシアという教師の道を、カルもまた辿ろうとするのだろう。それとも、真に闇落ちしてしまうのか……続編を待つしかない。

闇落ちというテーマは、「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」が手本だが、アナキンの愛とジェダイの掟との葛藤はテーマを消化し切れておらず、なんともモヤモヤした気分が残る。それに比べると、「ジェダイ-サバイバー」は裏切り行為に及ぶ心労のようなものを感じさせ、圧制下の不健全な心の有り様を見せてくれる。いかにも閉塞的な時代感があることを匂わせる。

ゆえに、プレイヤーとして、急展開以前の“楽園”にどれだけ心酔したものか――ゲームという体験型メディアの功罪である。長く苦しいトンネルの時代だからこそ、カル・ケスティスは信頼を大事なものと捉えていたが、そこには個々のやむにやまれぬ事情があることを理解するわけだ――200年前のサンタリ・クリィとダガン・ゲラの関係も。そして、それを見てきた彼も、いつの間にかその大事なものを失ってしまうのであろう――プレイヤーも、主人公カルの立場を通して追体験させられるのである。

スターウォーズに何を求めるかによるが、今回のゲームはテーマの深掘りには成功している。ただし、今の時代だからこそハッピーエンドを期待した向きには、どう受け止められるだろうか? 今の若者はそんなに重く受け止めるようなことはせず、数多あるアクションゲームのひとつとして、娯楽性だけを存分に味わうのだろうか。それもまた愉しみ方のひとつではあるが、情動無視か麻痺状態みたいで、少し気がかりである。あるいは、もっと逆に、こうした重いテーマを“たかが”ゲームに盛り込んだことに反感はないのだろうか? 

心を動かそうとするドラマを使うのは、映画や漫画、アニメの常套手段であり、それがないと成り立たない感動大作やお涙頂戴という分野がある。だから、手垢のついた展開に慣れっこになった現代人が、主人公が裏切られた(=闇オチした)くらいでは、まるで響かない、ということもあろう。そういうものである。

私が考えるに、体験型メディアであるところのゲームでは、主人公の追体験に加えて「選択」が重要だと感じる。例えば、NPCの生き死にをプレイヤー個人がボタン一つで左右できる。アクションゲームの敵役モブ戦闘兵1の生死をどうするかに大した意味を感じさせられては困るが、主人公の友人の生死は重大事として、プレイヤー側にも成り行きの途中で「介入」させて欲しいわけである。

先のカルの親友の例では、メリンによる働きかけで、カル達は裏切った親友に対してやり直しのチャンスを与えている。それに応えられない親友は、娘を持つ父として帝国の恐怖に打ち勝てないことを吐露して幕が進む。プレイヤーに残されている働きかけの一部は既にメリンが代行しているため、改めて介入する必要はない。しかし……、である。プレイヤーキャラクターであるカルは、そのままでは親友の能力に太刀打ちできない。ダークサイドの能力を使うことをプレイヤーは余儀なくされ、そこで、ようやく(意に反して)、カルは親友に引導を渡すことになってしまう。ここにプレイヤー側の選択肢はない。なぜなら、親友を殺さない選択は、(主人公カルの)異性の親友を――ひいては、今まさに着手たらんとするジェダイ・オーダーの復興を――失うことに繋がるからだ。親友に対して、我が身の犠牲を以て真意を伝えることはできないジレンマに陥るのである。

悪墜ちは文字通りに“悪い”ことではない。むしろ、普遍に生じる出来事だから、要は本人の心の有り様だと、シアの例を紐解いて、ゲームは伝えてくる。困難に打ち勝てなかった時に崩れた心を取り戻す様こそ、成長過程では重要視すべきなのだ、というわけである。「失敗は成長の母」みたいなものだ、と。

アナキンを取り戻せなかったオビ=ワン・ケノービの将来を、言わばこのゲームのジェダイ・マスターの一人であるシアは既に体験済みで、それはオビ=ワンがダース・ベイダー(アナキン)に身を以てして示したものとは違う。元パダワンで尋問官セカンドシスターとなったトリラを手にかけるつもりだったのは、前作のシアだからだ(拷問の末にトリラを尋問官に差し出したのは誰あろうシアである)。今作のシアはベイダーと再び対峙したとき、暗黒面の体験者としての率直さで一矢報いた。シアの葛藤と成長も描かれているわけだ。そして、それは親友を殺すことになるカルにも通じてしまう。

このゲームは、要するにダース・ベイダー予備軍のお話である。きっとプレイヤーの諸氏は、ダース・ベイダーを動かしてみたい、フォースの暗黒面を存分に使いたい、と思っていることだろう。その雰囲気を叶える役割をもっているのだ。ただし、赤いライトセーバーを使えるのは二周目から、だけど。※語弊を避けるために言っておくと、ダース・ベイダーをプレイできるわけではないし、ダークサイドの能力っぽいものはスラムとスローくらいである。

オビ=ワンとベイダーの師弟関係の別の側面を、キャラクターを変えることで描き、さらにフォースの暗黒面を使いたい欲張りなプレイヤーにもリーチした、物語からもアクションジャンルからも贅沢なゲーム、というのが、本作の正しい見方であろう。

こんな時代に闇墜ちはもう勘弁してくれ、というSW愛好者すらも、闇墜ちを愉しむしかなさそうだ……
[ 2023/05/06 08:11 ] アクション | TB(-) | CM(0)

STAR WARS ジェダイ-サバイバーその2

このゲームのパズルは前作同様、けっこう意味不明なところがあって出題が的確ではなく、誘導が下手だ。

上昇気流
この辺りがとりわけ因果関係の説明不足で分かりにくかった。ビームが当たると塵が溶けるというギミックは既知なので理解できるものの、ビームを火山性の岩に付着した塵に向けると溶け、「上昇気流が発生する」という発想はかなり難しい。「溶けるものが付着しているから、(理由はわからないが)ビームを当ててみよう」はギリギリあり得る。しかし、それ以前にエネルギー源の「ボール」を取得する場面で、「的外れに発射しているビームの進路をどうにかするのでは?」というミスリードが発生して、肝心の問題の解答へ向かわなかった。

コーボーダストの噴射
これも説明下手で意図が理解できなかった。「ビームが当たると溶けるので、障害物を除去できる」という短い説明だけだった。コーボーダストが溶解性のある媒体として作用することはなんとなく伝わるにしろ、これを「導火線の如くに」目標地点まで付着させる、という肝心の理屈に気がつけなかった。ぼうっと読んでたら、まるで分からない。

パズルゲームというものは、一般的にそのゲームが是とする文法のニュアンスを伝えているかが重要だ。そのニュアンスとプレイヤーの考え方がマッチすれば、パズルの解法は比較的楽に発想できる。逆に、ニュアンスがズレていたり、斜め上を故意に伝えるような説明だと、両者の発想法が一致を見ずに、合理的な解き方に気がつくこと無く終わってしまう。ジェダイ-サバイバーのシリーズは、ニュアンスの伝え方がイマイチで的確ではない。プレイヤー側が発想のズレを調整して、次の難問を理解できるかどうかが鍵だろう。

優秀なゲームは、難しい出題へ行き着く前に、事前の練習問題があるものだ。それで、ニュアンスの機微を感じ取らせてくれるのである。STAR WARS ジェダイ-サバイバーには、そういうものがやや欠けている。

気がついた点:

●フォース・スローによるギミックが皆無。前作ではあれほど多用していたのにもかかわらず。

●翻訳が怪しい。堅い日本語と、文脈から意味不明な台詞がある。テキストだけ渡されて、実際の場面で確認できていないのではないか。

●日本文化が若干採り入れられているようだ。武器に「さすまた」を持っているレイダーがいる。固有名詞も日本語が元?と思わせるものがある。ネッコー(猫)とか。ひょっとすると、惑星コーボーも「工房」なのでは?

●実写並みに、ハンディカムの躍動感を表す「ブレる」カメラ制御で、一部のアクションイベントシーンが演じられている。

●バグっぽい挙動があった。墜落した戦艦の中で作業台を使うとセーバーの部品にLockedというものが現れる。そして、レイダーだかハンターだかの特定のドロイドにポリゴンエラー(放射状に飛び出ているポリゴン)が発生する。ゲームを一旦終了し、再度開始すると解消している。

●敵役が割とイケメン系で、裏切った筋書きとなぜ塩漬けにされていたか、に説得力のある理由付けが一応なされている。某Nier:Automataのにぃちゃん(イヴ)と良く比較して頂きたい――片や説得力のある説明を試みている体、片や感情による短絡。前者くらいはないとエンタメの敵役として不十分で納得しにくいだろう。

もうすぐクライマックス

ストーリーもよくできてる。しっかりSWしてると感じる。幕間のムービーでも主人公と取り巻きの関係性がよく描かれていた。序盤のナインスシスターといい、ボスの腹心との対決といい、王道がしっかり描かれていて好感が持てた――とある局面までは。

アクションゲームとして、スキルをかなり埋めたライトセーバーで戦うと、かなり強くなっていて、プレイヤースキルは基本的な避けにだけ気をつけていればよい。遊びやすいし、カジュアルにも優しい(難しくしたければ難易度を高にすればいい)――とある局面を除き。

9000円で売ろうというゲームだから、これくらいは遊び甲斐を感じる作りでなければいけないだろうね。ジェダイ-フォールン・オーダー後からの開発期間でよくここまでボリュームを上げたなぁと感心してしまった。昨今の大衆向きビッグネームのタイトルとして、良いお手本になるゲーム――とある場面だけは過剰演出で嫌いだけど。

惜しいところ:

●前作から進化し、マップ上でビーコンを配置できるようになったものの、実際のプレイ画面では方角表示もアイコン表示もない。目的地が把握しづらくて困る。地形を覚えて欲しいという制作者側のポリシーか、それともUnrealエンジン流用と(コンシューマ仕様による)メモリ制限や負荷のせいでTESシリーズのようなコンパス表示ができないのか。

●予想外の展開。面白いけれど、ちょっと無理矢理感が…… ヘルス回復できないことで、負けイベントだって分かってしまう。過剰にドラマチックな演出は趣味じゃないなぁ。特に、カルが現れるタイミングが、もうヤラせ。せっかくノッてたプレイに水を差されて、かなり興醒め。さらに……いみじくもNier:Automataと同じ題材になってしまった――闇落ち。プレイヤーは流れを変えられずに、主人公がそれを受け入れるボタンを押す役割。その代わり、闇落ちの段取りとしては、かなり説得力が出るようになってはいる。

●これは不公正? 操作キャラクターが変わることによって、これまで鍛えてきたスキルの効力はどうなるのか? 反映されているなら、ともかく――どうもそうではないようだ。プレイヤースキルのみだと(ネタバレなので名前は伏せるが)××卿に勝てない人もいるだろうし、下手クソなプレイヤー泣かせでは…… カジュアル勢代表の私自身がついて行けなかったから、ちょっとやり過ぎだと思う。……前作を踏襲したんだろうけど。

これはアカン

ラスボスに勝てねーよ。それ以前に、興醒めしてしまい、激しくつまらない。ラスボスはかなり強く、圧倒的な能力差をバネに、プレイヤーが対応できるタイミングをシビアにした無敵攻撃を浴びせてくる。したがって、ストーリーモード以外ではそれなりにプレイヤースキルを鍛えておく必要がある――カルのスキルをどんなに積んでおいても有効性はさほど高くなさそうだ。

つまり、「パターンを覚えて間隙に攻撃する」という、単純だけど、あまり楽しくない勝ち方になる。フツーのアクションゲームは全てこのパターンで、Dead Spaceのような「下手でも何とか勝たせてくれる」手加減はない。イージーに相当する「ジェダイ・パダワン」でも、相当に面倒くさい手数に対処しなければいけない。

ストーリーの急展開と共に、もう面倒くさくなってしまった。プレイヤーが勝利をものにしようが、結局闇落ちで推してくるのだから。私に言わせると、「終わりよければすべてよし」の逆で「枡ではかって箕でこぼす」である。ネガティブな結末ありきの前提だと、面白くない。長時間のゲーム体験に付き合ったあげくに、プレイヤー側に選ぶ自由が与えられていないのだから。

TESシリーズ系の新作(シングル)RPG、はよう出してくれ。腐れアクションゲーにはウンザリした。
[ 2023/05/04 09:17 ] アクション | TB(-) | CM(0)

STAR WARS ジェダイ-サバイバーその1

Dead Spaceに引き続き、再びEA Play PROに加入して遊んでいます。面白いです。ジェダイ-フォールン・オーダーより明らかに遊びやすくなってます。

フォールン・オーダーのまずかったところは、まずミスリード――後で行くことになる道を、まるで「今行け」といわんばかりに目の前に配置するような箇所が多かったこと。その上、通り道は3Dマリオといった案配で、トルーパーがずっと立ちんぼで待ってる構図は奇妙でした。

特に、ゼフォはプレイヤーが二時間以内に初めて訪れる惑星で、害獣の凶暴さと相まって、意気をくじかれたものです。マップを見ても、行くべき方向は分かるものの、どの道を辿ったら行けるのか(戻れるのか)が見通しにくく、目標を達してから船へ帰ったり、はたまた再訪したりする状況はとても煩わしかったですね。

サバイバーでは、来た道がマップ上の実線で表示され、方向を喪失しても、どっちへ向かっていたのかが、すぐに気がつけるようになりました。ステージのマリオ感は軽減され、瞑想場ではファストトラベルにより往来でき、利便性が高くなりました。

フォースも開始時点で十全に使用でき、多彩な攻撃方法と多様なマップ探索を楽しめるようになりました。序盤のパズルは前作よりも簡単な印象です。二時間以内でプレイを止めてしまうような、つまらない要素はかなり減ったと思います。例えば、前作のゼフォでは3つの球を台座にセットして目標達成後に船への帰路(上昇リフトの起動)を発見する部分が、誘導の不足により、かなりの難所でした。

今作はRPG的な要素が導入され、サイドクエストやインベントリーが追加されました。マップの枝道を探索する理由に加え、様々な報酬(および街の発展)が貰える愉しみが加わったことになります。

この部分は、非常に似通ったゲーム性――探索と戦闘のアクションパズル――を有する、トゥームレイダーやアンチャーテッドと差別化された良い方向性だと思います。

気になる箇所:

敵対する野生動物がまだ多い
ジェダイの思想だと、おそらく無益な殺生はしない方向だと思われるので、今回追加されたテイムで通行する時だけ友好的にするオプションが欲しいですね。

どこへ行くべきか分かりにくい
この状況、いまだにあります。もっとも、そこがパズルの一部でもありますが。今の能力では通行できない場所でいたずらに時間を潰すことは避けたいものです。赤い通行禁止のドアであれば、まだ分かりやすいのですが、今回はウォールランや二段ジャンプを駆使すれば行けるのかな?と思案させる場面も多く、目的地への複数の経路が見えると、どれが正しいのか、すぐには分かりません。森の受信アンテナへ至る道程には枝道が多くて迷わされました。

最適化不足?
Geforce Experienceの最適化設定のままだと、レイトレーシングはオフ。プレイに支障が出るほどのStutterはないようです――一瞬カクカクする場面はありますが。とはいえ、レイトレ オフなので、レイトレーシングが利いている時の美麗さをちょっとでも知っていると、若干劣っている印象を受けます。特に解像感はごまかされているようで、輪郭のシャープさが無いのが分かります。
[ 2023/05/03 17:18 ] アクション | TB(-) | CM(0)
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