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ピカード予備知識

まず、可変種について:裏設定がMemory Alphaで読める。彼らはもともとスキャナーでは察知できない存在として描かれており、今回のピカード劇中にあるようなスターフリート情報部が内蔵まで模倣する新種に作り替える必要性はなかったようだ。

もっとも、スキャナーの性能が25世紀でアップしたという理屈は考えられるが――でも、ピカード劇中のアニカ・ハンセンの吹き替え台詞ではX線検査を受ける(レントゲン?!)と言っている。原語では"pass through entering imaging chamber"。イメージング・チェンバーは、現代でも細胞組織の検査に用いられる。つまり、X線ではない(酷い意訳だ)。

ロー・ラレンとマキ:連邦市民でありながら、カーデシアにテロを行う人々(ベイジョー人)、というのが私の認識。テロリストの連邦市民という発想が斬新だった。スターフリートからマキの勢力を拿捕する計画を任されたピカードはローを派遣するが、ローは同じベイジョーとして連邦に与せず、マキに寝返った(TNG「惑星連邦“ゲリラ部隊”」)。ピカードはローの心情までは(先んじて)理解できなかったわけだ。

ちなみに、ベイジョー人は苗字・名の順で名前を呼ぶのでローが苗字(日本式と同じ)。今回のピカードの世界においては、連邦は堕落した組織(第1シーズン)に成り果てていたわけなので、テロリスト設定とは相性がいい。

ヴァーディクの計画:ディストローム研究所からピカードの肉体を盗んだが、不完全だったので、息子のDNAが必要になった。両方あれば、ピカードそっくりに化け、見破られること無くフロンティアデーに参加することができるらしい。

ヴァーディクの過去:ドミニオン戦争中に捕虜となり、9人の兄弟姉妹と共にディストロームステーションでプロテウス計画の実験にさらされた。Memory Alphaによると、可変種の「偉大なる繋がり」から分裂した一派で、独自にスターフリートへのテロ行為を画策し、組織内部への侵入に成功している。ヴァーディクは繋がることで改造された能力を仲間に伝播できるらしい。
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[ 2023/04/02 22:39 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)

ピカード第3シーズン第7話

このシーズンの核心なのだろうが、つまらない。ヴァーディクになんら共感できる部分がないし、ドミニオン(黒幕)らの固形種に対する恨みも説明不足。第一、ヴァーディクという役柄に魅力がひとつもない。悪役としても下卑ている。

表面上、辻褄合わせの復讐心はなんともよく分からない。

ピカードの劇中で語られるドミニオン戦争には、今ひとつ視聴記憶がなく、ぼんやりしてる。本筋から引いてきたドラマではなくて、過去の事件の顛末を悪用している印象だ。

TNG「惑星連邦“ゲリラ部隊”」はうろ覚えだが、ローとピカードを分かつ部分はドラマの見所で、そこはなんとなく覚えている。だから、二人の確執が時を超えて描かれた場面では、相当の違和感を覚えた――互いにそのスピリットを認めつつも、道が違うことを知ったはずなのに。二人の感情的な応酬がスタートレックの人格者とは大きく違っていて、まるで喧嘩別れした現代人のようだ。再会して喧嘩する以外で、わかり合う芝居は考えられなかったのか?

あのときの連邦の非人道主義な作戦が、ピカードを責める口実とされている(のだと思う)が、筋違いに感じる。筋違いであることを知っている視聴者を想定していたとしても、ドミニオン戦争の背景と可変種を登場させる口実には、なんだか十二分ではないものを感じる。それだったら、DS9のキャストと絡ませないと――ローワーデッキは平和的にそれを見せてくれてるのに。

ヴァーディクのジャック・クラッシャーに対する執着もただの作戦だけじゃないわけだろうが、固形種代表の憎まれ役としてピカードを選ぶ理由がよくわからない。どうしてああも憎しみをピカードへ向けられるのか。もう、あんな老いぼれ、放っておいて問題ないだろうに。拘る理由はなんだ? 「惑星連邦“ゲリラ部隊”」事件の因縁? ますます分からん。

私ですらこうなのだから、初見の人はなおさらポカーンでは?

ローアの劇中における役割が、いかにもご都合主義で、全く面白くない。データを何回生まれ変わらせるつもりなんだ? 人格を統合させたいスン博士の親心ってのは面白いんだが。

ジャックの赤い目の秘密もはっきりしないまま。モヤモヤだけが残るエピソード。だから、スタートレック:ピカードってシリーズはダメなんだろうね。核心を際立たせる伏線が皆無なんよ。あぁ、そうだったのか、がまるでナシ。古いネタをチラつかせて、懐かしがらせることしかできない。

唐突にヴァーディクがとうとうと過去を語っても、だからどうした。ディストローム研究所の女性研究員が悪玉にされてるけど、惑星連邦の精神に端から背いている。ああいう非人道主義がそもそも無いのが連邦。ドミニオン戦争の最中での非人道主義と、それとこれとは別じゃないのか。

主格の国における「悪感情を抱いている人種(移民や在住者含む)」という構図で現代を揶揄している、と受け取る人もいるようだが、――ゆえに誤解から生まれた感情という筋書き――ドラマの見所としてはなんだか苦し紛れで、そもそもそんな意図で、このもったいぶったエピソード構成を計画していたのか、ほとほと怪しい。ショーをランする実力が伴っていないのではないか。

さらに、過去の有名人を何人殺せば気が済むのか。ロー・ラレンに加え、トゥボックまでも殺された。スターシップのスクラップ置き場が現れたように、まさに墓場のピカード……フランチャイズの墓場。

ピカードその人が、ヴァーディクを納得させられる説得力を発揮できるのか――ビバリーとの会話で既に殺すしかないと確信したようだ――、はたまた視聴者もその行く末を納得できるのか――視聴者もぶっ殺されるのか――、見物だ。
[ 2023/04/02 19:38 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)
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