Cobweb of にーしか

モデリング、海外ドラマ感想、洋ゲーRPG

ピカード第3シーズン第10話が決定的にダメだと思う理由

意図らしきものが解釈できるだけに完成度が低すぎる。プロットに穴もしくは綻びが存在し、ヒューマニズムを肯定するときの欠陥に繋がるから。その結果、単にエモいだけで安っぽい。

ジャン=リュックとジャックの関係だが、第3シーズン第10話以前の段階で、既にほぼ和解しかかっていたように見える。さもなければ、ジャックは実父に愛想を尽かしていたかのような姿勢を見せていた。ゆえに、いずれにせよ、ボーグ集合体に帰属することでジャン=リュックに反目する必要はもうなかったのではないか。あるいは、実父の気を引くための行いと解釈できないこともないが……そうだとすると、実に子供っぽい行動だと言えてしまう。

ドラマの意図が、認知されない息子ジャックの実父への反目とわだかまりにあるとするなら、ボーグ集合体に帰属することになる筋運びでそれを表現することは不十分、不適当である。むしろ、意図がブレる。

父親の愛に飢えていた青年ジャックを描く……というドラマだとすると、見せ方が幼稚か、さもなければ雑。ジャックの年齢は中学か高校生くらいなら。ギリギリで大学生。34歳のエド・スペリーアスが演じる姿を画面で見ている限り、そんな子供っぽい衝動のある人物には見えない。

【ポイント1】ジャックの立場から

ジャックは:
 クイーンやボーグ集合体からの同化圧力に耐えかねてしまったのか?
 それとも、単に実父ジャン=リュックに反目したいからこそ同化を認めたのか?
 本当にボーグ集合体が理想の家族だと信じていたのか?

――この辺の見せ方がブレブレである。というのも:

 ジャックは当初、謎の声に応じないようにしてきた(8話)
 ジャン=リュックとは反目していたが、やがて受け入れる方向へ柔和した
 ところが、集合体のような理想の全体主義にかぶれているそぶりを見せ(9話)
 ボーグクイーンの誘いを断るどころか受け入れてしまう(クイーンを殺せない)

ジャックはボーグクイーンの誘いに抗えなかったが、その理由に説得力が無い。どうして殺せなかったのか? その一方で、どうしてボーグの全体主義にああも簡単に傾倒するのか? 唐突で、物語展開に都合のいいように動かされている。ビバリーと一緒にレジスタンス的活動をしていた、その気概はどうして急に弱まってしまったのか?

【ポイント2】ジャン=リュックの立場から

(ボーグ集合体の中でジャックに話しかける場面)ジャン=リュックの気持ちの吐露と裏腹に、陽電子ゴーレムの肉体やラリスの存在をどう言い訳するのか。ピカード曰く、スターフリートという家族に一旦は属したものの、ことある毎に壁を感じ、人生に違和感を覚えたからこそ、ブドウ農園で孤独に死ぬのを待っていた、のだという。しかし、第1シーズン終盤では、死ぬのを待つどころか進んで不死身にすらなった(周囲の者がジャン=リュックの本心を無視したことになる)し、第3シーズン第1話では、ラリスとどこかに出かける準備でウキウキしていたのではなかったか。

ボーグとの同化を愛の力が妨げる、というエモさ。この場面の演出が感動大作まがいで安っぽい。(そんなもの、ボーグの同化の前では、そもそも無意味だったはずなのに)

ボーグのメタファーがカルトへの入信と脱会であること(親の立場からの青少年への身近な教訓)。わざわざ、スタートレックのドラマで扱われるべき話題か? 最大の欠点はココ。かように親子像を描きながらも若者受けを狙うアクション演出で攻めてるが、成功していない。視聴者層としての市場イメージがズレまくっている。例えば、教養のある、英語圏の保守層の親が子供に見せたくないと感じる残虐演出や言葉遣いが多すぎる。対象の若者にとってはイケてない(古臭い)上に説教臭い。

【ポイント3】設定の立場から

TNG、VOYを視聴した範囲における設定からすると、ボーグ集合体の中で個対個の会話はおそらく出来ない。集合体に接続されると、個は消えてしまうため。セブン・オブ・ナインのように、ユニマトリックス・ゼロに入れる者であれば、夢として互いに会話できるはずだが(ただし、その記憶は通常では残らない)。端的に言えば、ドラマを成立させるための設定無視。ところが前述のようにドラマの立て方がショボい。何のために設定無視したのか、という出来。
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[ 2023/04/27 21:03 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)

ピカード第3シーズン最終話

最終回。さぁ、死亡フラグ回なのでしょうか?

どういうわけか、「前回までは」の最後のEngageがMake it so.に置き換わっていました。今回の劇中でもEngageが出てくるため、かな?

ボーグクイーンは前シリーズでの女優さんが逝ってしまわれたため、違う方のはず。変成メイクのせいで、まるで分かりません。

アグネス・ジュラティのボーグ集合体への影響は既にあった(毒を盛られたという表現がされてました)ことになっているようで、もう切り札ではないことが早々に明かされます。

存在感の薄くなってしまったセブン=ラフィ組。コックがパイロットなのはいいんですけど。年齢は? 25歳より上でないとダメなんでしょ?

格闘技に長けたボーグ個体(アジア系)はおかしいと思います。ボーグユニットの動きはもっさりしていて、変調シールドでフェイザーを止めるくらいが主たる働きだったはず。

フェイザーを持ってきていないライカー。敵地に乗り込むのに、武装してないってどういうことなの?

ビバリーの武器制御で危機を脱する――20年の蓄積でもいいけど。トロイがやるとどうせ壊すしな。

直感で「出来る!」というデータ。これは興味深い。かつてのヴァルカンのスポックと重なる。

スペースドックが最後の砦ってのも妙。惑星防衛システムがあったはずじゃ。

セカイ系になってしまった同窓会TNGことピカード。息子を救うことが宇宙艦隊、ひいては惑星連邦、全宇宙を救う。

ヴァーディクと改造された可変種とは何だったのか……ただの前置き。

スターウォーズのX-Wingトレンチと化したボーグキューブに、データの悪乗り。我々は、一体ぜんたい、なんていうショーを視聴していたというのか? これはディズニー+なのか? そういえば、マンダロリアン最新シーズン最終回を視聴しました。ウィッチャー:ワイルドハント(ゲーム)にも似た締め方。一匹狼は我が家と弟子を所有し、定職も得ましたとさ(いないのは嫁くらい)。めでたしめでたし。

あぁ、ボーグ集合体がオタクにとっての共同体みたいな描かれ方になってるやつだね。これはスタートレック:ディスカバリーの第3シーズンの引きこもり(銀河中からダイリチウム・クリスタルが謎の爆発事故を起こした原因)と同じ。

この手のメタファー、いい加減止めて欲しいわ。旧エヴァ劇場版と同じで、視てる方は怒り(若い場合)か溜息(老成してる場合)しか出ない。時代はもはやフリー・ガイ以降なんだよね。レディ・プレイヤー1は古いのさ! 

「私が主役、○○で何が悪い!(○○にはオタクとかゲイとかモブとかこれまで否定的に使われていたテーマが入る)世の中、楽しんだもの勝ち!」これなのよ。

おまけに言えば、ライアン・ジョンソン監督のSWもそう。

Rose Tico: That’s how we’re gonna win. Not fighting what we hate, saving what we love!

意訳:勝利したいなら、憎い敵ではなく、愛するものを救うことを考えて。

これは今回いみじくもセブンがパクりました。でも、セブンが鼓舞するのは自己犠牲的な特攻精神なわけで、これは頂けませんね。ローズが止めたかったやつですから。要するに「オレがやらねば誰がやる」なんだけど、英雄につきものの精神(生きて帰らない場合がある)で使いどころ注意ですわ。使っていいのはキャシャーンと悟空くらい。エンタメだと特に命が大安売りされるので。ピカードでは温故知新なのか、Redshirt=使い捨ての精神らしいから!

「ボーグ集合体の意識の中で、ジャックと対面するピカード」の場面における別の、もっと一般的な見方:

フツーのリア充や大学生にとっては、新興宗教に絡め取られて洗脳されちゃったパターン、みたいなもんか。あるいはタイムリーなら、シン・仮面ライダーのショッカー?(なお、シン仮面は未見なので、ここでは言及しない)

なんというべきか……テーマの低年齢化を感じる。TNGは世代を超えて通用する普遍的な話題を扱っていたものだが、ピカードのシリーズは若者にお仕着せの色付き眼鏡を配るようなもの。今の若い人は、たぶん、こういった旧態依然の捉え方をしないし、危機管理能力のほうは大人が心配するほど酷くない。だから、メタファーとしては不十分で、その役回りを体現できていない。

新興宗教(カルト)勧誘や脱会の問題なら、個別案件でもっとドキュメンタリーチックなものでないと、まるで参考にならない。それくらいリアルは深刻だろうに。

つまり、属すべき家族こそスターフリートだった、というかつての(ハーフ・ヴァルカンの)スポックみたいな帰属意識や承認欲求(人生の意義)を、ボーグ集合体というエセ家族で満たしてしまう可能性・危険性を、ジャック・ピカードの例で披露している、と解釈できる。これは現代的には、新興宗教に入信してしまう若い人の心理と置き換えて見ることができる。

ジャン=リュック・ピカードは、誤った帰属意識を持ってしまった息子に、父親という立場から、真の家族とは何かを訴えて脱会を促しているわけだ。

これまでになかった視点だし、セブン・オブ・ナインも、ユニマトリックス・ゼロの危険性を「安住しかねない危険な帰属意識」としては示さなかった。なぜなら、そもそもボーグの同化が強力であることは必至だったから。集合体に属すると個ではなくなる、という説明で十分で、不穏当な組織に取り込まれた個人というメタファーでボーグを捉える意義がほぼなかった。ボーグは集合的無意識と意識の心理学的比喩であったり、全体主義と個人、調和を乱す側としての反社会的思想の個人、といったものの原型に思えた。

だから、どうしてもメタファーにしなければならないとするならば、せいぜい、主義の反する共産圏思想か、信教の違い、搾取するブラック企業といった、何らかの差異に基づく置き換えで済んでいた。それが今や、カルトの社会問題が大きく降りかかっている時期であるから、身近で有害な思想の集団という見方ができるようになった……ここに、近視眼的な時代の変遷を感じてしまう。

ところが、このジャン=リュック・ピカードが父親として頑張る役目、TNG「宇宙孤児ジョノ」で既に見事にやられている。

一方で、ジャン=リュックにおけるTNGボーグの意味は、トラウマからの快復や、より大きな権力に蹂躙された個人の再生であろう。ボーグクイーンはジャン=リュックの自我を縛り、一切の自由意志を奪って、かつての兄弟団・同胞への仇なす行為を強制させた。当時なら、勧誘されたカルトへの入信よりも、不本意な戦争に加担させられた一兵士としてのメタファーの方に分がある。いうなれば、「ランボー」1作目の背景だ。

つまり、もうまるでメタファーの質が違うのだ。スタートレック:ピカードはどちらかというと初歩的な、単純な関係性の中での話題からしか描けていない。だから家族の問題から銀河の一大事に波及してしまうセカイ系なのだ。かつてのTNGはラノベに落ちてしまった。

子供(息子ジャック)の存在が、父(子供が苦手なジャン=リュック)の有り様を変えた、という面には心を打つものがあるが、老いた父には遅すぎた。むしろ、あの年齢であれば、認知されていない息子という意味で描かれるべきドラマだ。そうであるなら、ジャックの反抗心は当然で、帰属意識の描きようもあんなに表面的で単純なものにはならない。息子には息子の生き様と存在理由があるはずで、ボーグに染まるようなことは起きないか、もっと複雑な事情でのみ生じる難問になるだろう。遺伝から生じた脳のボーグコード送信機能で済むような、単純で安っぽい物語じゃない。

   -- * --

愛の力があれば、転送座標は要らない。イムザディーの底力ではあるが……残念ながら安っぽくて三流だ。いつから、スタートレックはハーレクインロマンスになってしまったのか。

エンタープライズDが頭上に到着。これ、まんまスターウォーズだよね。ディアナじゃなくて、エピVのレイアだろ。誰がSWにしろって言ったんだ?

何もせずに炎に焼かれるクイーン。クイーンが死ねば、ボーグドローンは人間に戻る。えっ? 遺伝子にボーグコードが入ったんでしょ? クイーン関係なくない? 引くわ。冷めた。画面の中の登場人物がハッピーに見えれば見えるほど、シラケた。なんや、それ。

最終話60分あるうち、なんと40分で、もう事件が解決されちゃう。残り20分、何に使う気なの?

いやまぁ、その後は…… ジャックの待遇に関しては、ある意味、ウェスリー・クラッシャーのそれよりタチが悪い。ご都合主義なんて生易しいものじゃないね。一体どれだけの忖度が――カーク、スポック、マッコイのトリオが懐かしいゼ。セブン・オブ・ナインが何を言ったかなんてのは、ローワーデッキですらやりそうもないネタ。悪ノリも甚だしい。

どうせなら、ジョーディの奥さん見せてくれよ。リア・ブラームスなのかどうか。ウォーフだって結婚していたっておかしくない。個人主催の飲み会なら、トロイ夫妻に限らず、配偶者同伴でも不思議はないんだから。

……いやもう、実にくだらない。酷いストーリー。なにこの勧善懲悪、めでたしめでたし。今のファンが見たいのってこんなものなの? かつて新スタートレックと言われていた元ネタがベースになっていたなんて、全く信じられない。制作者全員切腹モン。 

こんな続編なら、なくて良かった。潮に乗る必要はなかった。パトリックも頑として断ればよかったんだよ。こんなになるくらいなら。大いなる失望。もうダメだ。

スターのようにファンも味方してくれるのか? 私はできない。家族向けの会だから、厳しいことは言われず、受け入れられる、みたいな空気だな。どれだけの人が正当な評価をしたいと思うか。懐かしさで済む人が羨ましい。

最後、ポーカーテーブルを俯瞰するショットは、いっそのことロングまで長回しで引いて、周囲がスタジオセットだと分かればいいのに、と思った。それくらい“作り物”めいている。

まだやるのか。ハイハイ、若者に媚々――老人がお節介にも若者を主軸に据えたテーマでぶちたがっている、ハイカラに見せたくて仕方の無い、どうしようもない活劇でしたが、諸事情により云々――のお話でしたね。今の若者は見向きもしなさそうだけど。素直に、TNGで育ってきたオッサン(オバサン)向けに、そして、そのオッサン(オバサン)が持ったであろう所帯で一緒に視聴できる内容でやればよかったんだよ。変にアクションドラマを気取らずに。
[ 2023/04/23 23:46 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)

Returnal Screenshot

Returnalですが、50時間粘っても大して上達できなかったので、潔くNexusmod.comを訪れました。

まずはEasy mode――初期耐久度や熟練度の上昇が3~4割増しになるMODを導入。これだけで、かなりカジュアルになりますね。かなり被弾してしまっても、レジンさえ拾えれば取り返せる雰囲気になります。

お次はExtra lives――耐久度が尽きてしまっても、その場で即コンティニューして、何も損なわれることのないMOD。自機をあらかじめ何個も持っているのと同じで、且つコンティニューに際してパワーダウンしないで済むやつです。これがとても便利。チャプター2の深淵なんか、これがなかったら攻略できません。

こうして、面クリアが進んで、ようやくシシュポスの巨塔に入れました。これ、追加コンテンツ扱いじゃなくて、最初からアクセスできるように――フリーキとイクシオンを倒さなくても行けるように――しておけばいいのに、と思いましたね。そうでないと……steam実績によれば、イクシオン倒せたのは全購入者の約5割なんですよ! およそ半分のプレイヤーはシシュポスの巨塔を体験できていないことになるわけです。なんてもったいない! 

しかも、このゲームモードこそCo-op向けなのに……対応していない、と。ちなみに、シシュポスの巨塔でCo-opができるようになるMODがありました。

Returnalのどこがイマイチかって言うと、第3面をクリアしたのに、またもや身ぐるみ剥がされてチャプター2から始まるという。どうせなら、武器は最後のを持ったままにして欲しいですよね。そこでは死んでないんだから。勝ち続けてる限りは現状保持であって欲しい。エーテルと基本装備のアップグレードだけしか持ち越せないってのは、けっこうつまらないです。また弱々から始まるわけで。とにかく、コンテナがマップ上に存在して且つマシな武器がゲットできないと、各三番目のバイオームが相当に厳しいですから。

深淵なんか最たる物で、特攻してくるヒトデだかクラゲみたいな奴を、一発で処理できないとやってられないです。しかも、故障を引き起こす矢尻を放ってくる敵が現れて、ものすごく凶悪。ナリフィケーションスフィアを持っておらず、故障を回復させる見込みが立たない――マップに残った要素からは条件を満たすことが不可能――なら、まさしく理不尽なIll effectsでしかありません。

例えば、オーバーロード無効(または、オーバーロードするとダメージ)とか、ヒットすると敵が反撃してくるとか、武器ダメージマイナス50%とか、新しい武器を入手できないとか、こんなのが重なったら最悪です。攻略無理になりますよね。3つ目の故障が付くと、故障にならない代わりに、持ってるアトロピアン・キーが壊れる、とかエスカレートします。さらに、シシュポスの巨塔だと“恒久”故障(つまり、直せない)なんてものになりますし。嫌がらせ、半端ないです。こういう部分に納得できない(けれども、プレイフィールは好き)ならば、執りうる手段はMODしかありません――No curses from itemsなど。

ローグライクを謳っているにもかかわらず、オボライトでしかアイテムを買えない(場合がある)ことも不満です。大抵のローグライクでは、入手できることは確定で、内容がランダム、というものがほとんどだと思います。Returnalでは輪をかけて入手率が低いことが、かなりの縛りプレイに繋がっていて、閉塞感が強い理由の一つだと言えるでしょう。壊れたファブリケーターとか、入手の機会を固定している部屋もあるにはありますが――それでもAvailabilityがとにかく乏しい。消費アイテムやアーティファクトは比較的豊富に感じられるんですが、とにかく渋い。効果時間も30秒とかで、使い勝手が悪いものが多い印象です。

これも改善するにはMODしかありません。Free re-constructorとか、とにかく見つけたチャンスは有効活用できることにする、と。これだけでカジュアル性が増して、ループが楽しいものへと変貌します。

さて、プレイしていて、なんと「宇宙飛行士が居る!」ことに気がつきました。Photo Modeで撮ったものがこちら↓
ReturnalScreenshot00000.jpg

拡大すると、フィギュアではなく、確かに等身大の宇宙飛行士が居ます。
ReturnalScreenshot00001.jpg

調べたら、Creepy Astronautと言われてる洒落た演出でした。これ、主人公の旦那さん(白い影)、あるいは父親ですかね? このセレーネが体験する夢とも現実ともつかない、夢幻か妄想の世界。まだ100%ではないんですが、ログやらを収集していると、なんだかますます分からなくなってくるんですよね。

ピアノを弾いていたらしい母親がいて、宇宙飛行士を目指していた。けれども事故(脊椎損傷)でその夢は潰えた。セレーネが後を継いだけれどもループに囚われる……合格できなかった通知も出てくるが? 息子はヘリオス(船の名前)だが、堕胎を考えたこともあったらしい。ここで、セレーネと同じ声の女性が、母親のことなのか、とも思わせる。すると、堕胎はセレーネのことで母の記憶なのか? 父親もまた、オルガンを弾いていたようなイメージのことをナレーションで言ってる。

8時36分の車の事故。助けられなかった息子(母を嫌う息子)。オクト(タコ)のぬいぐるみ。20世紀風の家屋の中、息子が食卓で、白い宇宙飛行士と話すけれども、何も反応がない……この辺、はっきりしないのですが、(息子ヘリオスではなく)セレーネの幼少時の記憶なのかもしれない、と思える部分があります。ログか何かでセレーネは、自分たちを顧みない身勝手な旦那が宇宙に旅立っていたことを語っている。

セレーネは異星の文明をハイブマインド(集合知性)だとして解説している……ということは、母親の記憶も息子の記憶も全部ごっちゃごっちゃ、ということ? セレーネの装備アップグレードの見た目は脊椎損傷の患者をサポートする器具に見える。数々のギリシャ神話からの挿入と、SF小説の山。増えていく薬。精神障害を抱えた患者? 昏睡状態の患者の記憶? 深淵にいた赤い四つ目の生物は何?

ますますワケわかめ。開発者、またはプレイヤー(主に男性)は奥さんを気にかけましょう、さもないと……という教訓をセレーネで喩えているとも受け取れる……かも。
[ 2023/04/22 05:41 ] アクション | TB(-) | CM(0)

ピカード第3シーズン第9話

【以下、ネタバレ】




ほらな、ボーグやろ! レッドレディで気が付くっちゅうーの!
もったいぶらせても、結局それぢゃんか!!

わざと繋がり(偉大なる繋がり)とツルのイメージで可変種にミスリードさせたりしてたが。

ようやっと、最初で最後のまともな核心に来たわけだが……どうなることやら。

でたよ、トンデモ設定悪用。TOSのドクター・マッコイが嫌がってる理由みたいなもんだけど。

転送装置でDNA改変はやらない/できないってことがTNGの特定エピソード以降、新たに定まっていたのに。かつての制作陣の縛り設定を今回ガン無視だよ――尤も、可変種の今回の付け足し(お間抜け)設定見れば嫌でも分かるけど。

こうした設定を縛った背景にはしごく真っ当な理由があって、設定オタ的なギミックで解決策が講じられるのは、何らドラマに対してプラスになり得ないという教訓ゆえ。ゆえに禁じ手になったの。許されるのはワープコア排出(ローワーデッキ万歳!)くらいのもん。

転送装置は24世紀においては、ただの移動手段のひとつに過ぎず、決して医療器具には相当しないこと。この辺がTNGの後半では徹底されたのに。

ピカードの遺伝にロキュータス繋がりでボーグへ飛躍したのは、まぁ理解できるし、なかなか巧みだとは思うけれども。転送装置はやり過ぎだね。フロンティア・デーで「地球にスターシップ大集合」も間抜け過ぎでしょ。

全体主義(!)と台詞でも揶揄されたボーグに(もともとその気のある)宇宙艦隊の理想(共産)主義。北朝鮮や崩壊したソ連お得意の軍事パレードかっての。例によって第1シーズンから続く皮肉なんだろうね。

シェルビー少佐! あな、お懐かしや。浮遊機械都市ボーグで初出の。

もちろん、解決策は――過去の地球で将来のボーグクイーンへの影響を与えたはずの――アグネス・ジュラティでしょ? そういえば、ラフィの存在が空気。彼女、どこへ行った? あ、いた、チラッと。

えー25歳以下!? 若杉ね? 候補生じゃないんだから。あんなに大勢、ブリッジ要員として若者がいるものかなぁ? 

前回、なにげに中国系の身代わりでヴァルカンがヴァーディクにヤられたことには、何らかの事情を感じるね。また今も中国系がボーグの音頭を取ってるし。乗っ取られたってのは、中国資本に、って言いたいのかもね。

あーあ。ピカードのこれまでのシーズン中で最も成功したキャラクターを殺しちゃった……ショウ艦長、いい味出してたのに。リオス艦長よりか、ずっと良かったのにね!

なんとも、ロボット博物館のマジンガーZみたいな話になってきた。でも、これって、TNGで老人ピカードの脚本(最終回)を作る際に、あり得ないパターンとして既に語り草になってた奴だよね。まぁ、安直すぎるよね。同人作品みたいだし。ちょっとなぁ……

カーペット……あまりウケてないかなぁ

コンピューターボイスは、字幕版でもメイジェル・バレットの声だった。オリジナルから、よく探してきたよな。吹き替えも当時と同じで踏襲してる。ここ、なにげに凄くね? 

ナンバーワンを副長って訳していたのは本当失敗だったよね。失敗訳を踏襲せんでもええのに。

「そうしろ」――吹き替え版(字幕も同じだった)
Make it so.(TNGでのピカードの口癖) これなんて訳してたっけ? 「そうしたまえ」?

エンゲージが見れたところでチャンチャン。
[ 2023/04/20 01:44 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)

Stable Diffusionが面白すぎる!


Generated by Stable Diffusion and chilloutmix_Ni

とうとう実写風味も体験してみました――chilloutmix_Niです。

まずこれ、Censorshipに関してヤバいですね。下着を履かせたはずなのに、しゃがむポーズになったばかりに見えちゃったり。考えてみれば、相当難しい代物が出てきたことに気付かされます。風紀のバランスをかなり乱すだろう、と。

呪文によっては、“ノリ”なしの非合法なポルノ画像が出てきかねないわけで。日本を含む性表現に厳格な法律を持つ国では、問題視されるのも時間の問題かもしれません。

“そっち”の人々の目に付かないことを祈るばかりですが、いずれ、世界規模でAIを敵視する規制が法的に叫ばれてくるに違いないはずなので、黎明の今が最も爛熟期とも言えるかもしれません。

さて、Stable Diffusionの楽しみ方について。実のところ、人それぞれではありましょう。エログラビア生成器にしている人もいそうだし、萌えイラスト改造機にしている人もいるかもしれない……ともかく、希望の――好みの絵面の――出力を叶えようとする面は少なからずあると思います。

そのためには:

 A. プロンプト・エンジニアリングに沼る
 B. 見本(素材の画)を用意する

の二つの方向性がありそうです。

Aはそのまんま、呪文(プロンプト)の最適化のことで、単語を変えるとどのように改善されるかを確かめていく行為のことを指します。

BはControlNetとその学習モデルを用いることで、見本を参照させて特定のイメージに近づけていく行為です。

どちらもやってみましたが、どちらも面白いんですよね。

プロンプト・エンジニアリングでは、想定内でありながら、思った以上に優れた画が出来上がったりすると、テンション爆上がりです。逆に、上手くいかない場合、どのように指示を変えると良くなるか、で夢中になってしまうんですよね。

ControlNetでも、思い通りにならないところと意外性の良いところの両方が見受けられて、飽きません。素材の画に描き加えたりして、その結果を見るのがとても楽しいのです。

Bの行為では、ControlNetの学習モデルの内、CannyとDepthが使えると思います。Cannyは線を抽出してなぞってくれるので、かなり元の印象そっくりの画が出来上がります。対して、Depthは主に輪郭をなぞるだけに留めて、顔かたちやパーツが学習モデル固有のものに置き換わったりします。

次なる段階はとうとう、Loraをやってみるかなぁ、と思う次第です。
[ 2023/04/12 19:02 ] テクノロジ- | TB(-) | CM(0)

ピカード第3シーズン第8話

「可変種にワクチンを届けた。しかし、信者を武器にしてだ」

このくだり、第一シーズンのアロンゾ・バンダミア艦長がかつてシンスの使節団と出会って、(視聴者に対して)説明不明のまま、とにかく死んだ、という事件と使い方が同じでした。

DS9でしたっけ? そういうエピソードがあったような気もしますが、思い出せるキーのドラマをここでは問題にしておらず、事件の結果のみを引いてるので、大した意味がないんです。

ジャック・クラッシャーの赤い目はグリーンサイトでしょう、ゲーム・オブ・スローンズに出てきたウォーグの。どの辺がスタートレックなのか。

ヴァーディクの非道を見てると、「カーンの逆襲」を思い出しますが、それでも酷い。一体いつの時代だろう、という雰囲気のドラマじゃないですか。悪漢にはそれなりの魅力があるものですが、ヴァーディクにはそういったものが欠片も無い。

リブート版のカーン・ノニエン・シンもかなり腐心して再構築されていましたが、あまり成功したようには思えませんでしたっけ。それでも、どうして、ああなったのか、を時間をかけて説明していましたね(役者の無駄遣い)。ヴァーディクも自分で説明してましたが、それでも唐突で短かった。

ライカーとトロイの“傷をなめ合う道化芝居”は、ギリギリまとまっていましたが、その理由は彼らのバックグラウンドをTNGでさんざん見ていたおかげ。他人の不幸話が第一シーズンでも山ほど出てきましたが、まだやるつもりか! 癒やしと別れがテーマである、とさも当然のようにアッピールしてらっしゃいますが、この脚本家含む作り手連中には、残念ながらその実力は無いっぽいですよ。いや~三文芝居にも程があるでしょう! という出来。

ウォーフのご都合主義。「待ってました!」と、シラケる、は紙一重なのかもしれませんが、ピカードではどうにも後者です。エピソード7からこっち、第一シーズンのノリが健在で、もう無理ですね。駄作一直線です。

ウォーフとトロイとライカーの三角関係は面白い。でも、これもオールドファン向けのサービスのひとつ。ピカードという作品の魅力ではありません。

途中で、ヴァーディクはジャックの母親なんだな、と直感しましたね。理由はよくわからんけど。ディストローム・ステーションの実験の副産物かもしれませんし、何らかの意図があったのかもしれませんが。それで、あんなにご執心だったと。――もし、やれるなら、そういうセンもできたのに。だから、上手い伏線張って見応えのあるものに仕立ててくれよ、と。連続物って例えば、こうやって面白くするんだろうがよ。

データとローアの最終決着を考えたのは悪くないでしょう。ところが、データがどうやってローアをやり込められるのか、そこがイマイチ。そもそも、どちらかが吸収されるという一方的なものではなく、“統合”なんで。このネタ、場面を見る前に、エヴァの三賢者のスーパーコンピュータの演出だって、バレましたよ。パタパタッとオセロのように大逆転する、アレ。

でも青か赤か、ではなく、マゼンタになるのが正解でしょうね。統合だから。

余談ながら、データは本心から生命体を殺そうとしたことが、かつてあったわけで――翻訳がなっていなくて、dischargeを迷訳してくれてましたが。TNGは長いシリーズでしたから、いくらでもヤリようはありますよね。ところで、ラルの話はどこ行った? 

とにかく、ピカードには既視感がありますな。悪いことに、他者の作品からの……新しくない、ってこと。既存の世界観をぶっ壊す試みだけは唯一無二に斬新ですが。

データが(ローアを抑えることに)成功しないと話が続かない、ってことは、成功するんだろ? ってオチなわけで。「ご都合主義です」と、先んじて断っているようなものですよ。もっと面白く使うこともできたかもしれない、このネタ…… すご~く、残念に感じるんですよね。

可変種は真空でも生きられる、ってなオチはMemory Alphaで読んでたので、そうなんだと思いきや――人間の臓器を得て死ぬことが出来るようになった、その結果ってわけですね。パリン! ヴァーディクはやっぱり即物的な悪役でしかなかった…… ピカードにおける、ありがたみのなさは異常。

また、ハッタリか。
「この船には闇がある。全てを飲み込む闇……」

I'm sensing... 多用するの、やめようね、というベタゾイドのお馴染み。

そして、またもや同窓会……

今回も諸手を挙げて歓迎できなくなりましたね。悪い要素の悪目立ちが大きすぎて。

扉のイメージは、なんとなくストレンジャー・シングスなんですよね。また既視感。25世紀にさ、ノブのある扉ってそんなに使われてるのかな? 無いとはいわないけれど、シャトーピカードでもない限り、めったにお目にかからんでしょ? 現代(過去)的すぎやせえへん?
[ 2023/04/09 01:28 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)

Stable Diffusion+ControlNet

StableDiffusion10.jpg
左:拙作深月依真、右:Stable Diffusion (anything-v3 model and ControlNet, control_sd15_depth)にて生成された画像

ControlNetを導入して、手指が描写されないような素材からイラストを作って、いろいろ遊んでみました。

AIは手指を再現するのが苦手らしく、極めて不気味な手(※)を備えた美少女が誕生してしまうんですねぇ。
※openpose_handの併用で、この欠点を補うことができるそうですが、手の向きのバリエーションが少ないため、なかなか厳しいでしょう。

なお、ControlNetの導入方法を知りたい方は、後発の私が教示できるわけもありませんので、ググってくださいませ。

また、ControlNetに頼らずとも、静止画の素材からGenerateするimg2imgという機能がデフォルトで備わっています。とはいえ、これまた出力結果が違うので、特性で使い分けになるでしょう。

とりあえず、今回は、自前の画像を用意します。

はい、拙作の深月依真(みづきえま)――MMDユーザーモデルでございます。

Stable Diffusionの出力結果には著作権が適用されませんが、元画像の依真はMikuMikuMovingを使って私が用意したものですので、れっきとした著作物でございます。念のため。(この記事の内容を追確認するために自由に利用してかまいませんが、Generateした画像にコピーライト表示が残るような使い方はしないでください)

素材画像の背景について: 無地の真っ白で試したところ、出力結果が思わしくない印象でした。そんなわけで、MMD上で依真をグラデのついた青いホリゾントの前に立たせて(下図参照)から画像出力を行い、元画像としました。

StableDiffusion08.jpg
斜めってる理由は、物理で後ろ髪をめり込ませないため。且つ、カメラに映り込まないようにするため――映り込むとStableDiffusionが腕と勘違いしてくれちゃう……

さて、この画像をControlNetのdepthモデルに食わせて、いろんなバリエーションを作ってもらうのです。(作成中の様子↓)
StableDiffusion03.jpg

そして、できあがったのがこちら↓ けっこう、肉感的なえっちぃ感じで出ました。それが狙いなんですけどネ。

[ 2023/04/06 21:44 ] テクノロジ- | TB(-) | CM(0)

Stable Diffusion

どうせAIに負けるのなら、今のうちから見ておこう、というわけで、Stable Diffusionを触りました。

AUTOMATIC1111版Stable Diffusion web UIが有名らしいので、それを。

ググるといろんなページがトップに出てきますが、どれひとつとして、ゼロから綺麗に説明してくれているページはなかったです。

前提が抜け落ちていたりして、ローカル環境を作るには試行錯誤しないと分からなかったですね。

まず、Pythonが要ります。でもVersionが合致していないと、pytorch絡みのエラーが出ました。(これを解決するのが一番厄介でした)

(この記事の執筆時点では)Python 3.10.9じゃないとダメみたいですね。これは最新Verではないので、システム環境変数に登録して使うのは躊躇します。なので、インストール時の☑Add Pathは使わずに、webui-user.batの中で指定して使うことにしました。

ちなみに、MicrosoftストアのPythonには、このVersionはありませんでした。Windowsアプリ版の方が環境を汚さずに使えそうなのですが(デスクトップアプリ版の場合は、ユーザーフォルダ¥AppDataに一時ファイルみたいなものが残ります)。

次に、Gitが要ります。リポジトリのクローンなんかしなくとも、stable-diffusion-webui-master.zipを落としてきて解凍すればいいわけなんですが、Stable Diffusion web UIがgfpganを自動的に入れてくれるみたいなので、Gitが無いとダメでした。

環境を汚したくなかったので、Portable版をインストール。7zアーカイバは既にあったので、exeの自動展開はせずに、手動で展開しました。そして、自動でされなかった代わりに、post-install.batをコンソールから実行させました。さらに、システム環境変数にGitのパスを追加しておきました。

その次に、CUDA Toolが要ると方々で書かれていますが、私の環境には直近のnVidiaドライバが入っているので、インストールする必要はありません。

ちなみに、グラフィックボードはRTX3050です。RTX3070も持っていますが、このPCは省エネ志向で組んだので、電源ユニットの容量の関係から3050なのです。それでも、VRAMは双方とも同容量の8GBです。

さて、本命です。Stable Diffusion web UIのインストールは前述の通り、stable-diffusion-webui-master.zipを解凍しただけ。

Pythonのパスは、前述の通り、webui-user.batの中で
set PYTHON=
にて指定しておきました。
set GIT=
も念のため、指定しておきます。

学習モデルファイルにどれを使えばいいのかわからなかったので、とりあえず、sd-v1-4.ckptを入れて試すことにしました。

PythonのVersionを3.10.9にしておいたので、今回は「Could not find a version that satisfies the requirement torch」のエラーは見ないで済みました。

それでも、相変わらず、pipをアプグレードしろと言われます。

(Pythonへのパス)python.exe -m pip install --upgrade pip

ですね。でも、なにか変なタイミングでやらかしたらしく、python\Scripts\内のpipが消えてなくなってしまい、get-pip.pyをダウンロードして作り直すということをやりました。

さて、プロンプト…… 呪文と言われるやつ。これ、初見では分からないですねぇ。

……sd-v1-4.ckptのモデルでは、アニメ風で可愛い女の子は出てきませんでした。

人気のモデルをググって、今度はcounterfeit-v1.0を入れてやってみます。

まぁ、確かにアニメ風な萌えっぽい少女が出てきましたが、AIの作った絵は瞳がおかしいんですよね。ミルクを入れたコーヒーみたいに混ざりあった感じになりやすいです。口も裂けたみたいにとげとげになっていたり。

また、Seedを固定していないのに、ある一定の絵柄でしか出力されないのも困りもの。イリュージョン(エロゲメーカー)のデフォルトモデルを弄っているみたいな感じがしてきました。

却って、プロンプトをたくさん指定しない方がバラエティ豊かになるみたいです。
StableDiffusion01.jpg

ところで、実行した時、コンソールにwithout xformersと出るのが気になっていたのですが、readme.mdによれば、これによって速度UPできるらしく、
set COMMANDLINE_ARGS=--xformers
としておけばいいようですね。最初からreadmeを読むべきでした。

なんとなく分かってきた呪文:
(もちろん、学習モデルによりますが)
gothic maid ……ゴチックなメイドのことですが、フツーに瀟洒なメイドっぽくなりました
underwear, skirt ……この二語でパンチラになりました
serious ……怒り眉で表現されてました
shy ……恥ずかしがり屋ということで、頬が赤くなって、それらしいポーズが増えました
disordered ……乱れてるということなんですが、けっこう意外性のあるポーズが出てきました
bold ……大胆のつもりなんですが、これも不思議な雰囲気で出てきます
mature ……少し若すぎる娘が出てきた場合、この語を足すと、若干年齢が上がるような気がします

いろいろ試すだけでも、かなり熱中してしまいますね。
↓かなり上手く填まったかな?
StableDiffusion02.jpg
A 19 years old girl, human, mature, shy, cleric of fantasy RPG, underwear, flat breasts
Negative prompt: (painting by bad-artist-anime:0.9), (painting by bad-artist:0.9), (worst quality, low quality:1.4), bad anatomy
Steps: 100, Sampler: Euler a, CFG scale: 7, Seed: 1321896658, Size: 512x768, Model hash: 3088848987, Model: anything-v3-fp32-pruned

[ 2023/04/05 01:12 ] テクノロジ- | TB(-) | CM(0)

マンダロリアン第3シーズン第3話

マンダロリアンは、SW(スターウォーズ)ならではの要素を思う存分再利用できる秀逸なコンテンツです。JEDIメインとはならず、フォースもチラッとしか出てきませんが。

昔からTRPG(テーブルトークRPG)で、SWはいろんな会社から出ていましたが、このマンダロリアンは、映画でおなじみの旧三部作よりもRPG向けシナリオの参考にしやすいストーリーです。

純粋に冒険譚を紡いでいればよく、小難しい現代的なメタファーを挿入するような真似をせずとも成立します。CGIと資金・人材に優れたディズニーの底力で、アクションやスリラーやサスペンス、ちょっとしたヒューマンドラマを織り込んで、あとはスペシャル・イフェクツで料理すれば、できあがり!

スタートレックのスピンオフとはまた違った文法で成り立ちます。特にマンダロリアンは「宇宙西部劇」といった趣きさえ配慮しておけば、比較的、頭を空っぽにして楽しめます。旧三部作の若きルークの冒険譚を、主人公の異なるバージョン違いとして、引き続き見守るような案配です。

同様な実写スピンオフでは「ボバ・フェット The Book of Boba Fett」、「オビ=ワン・ケノービ」、「キャシアン・アンドー Andor」が上げられます。しかし、いずれも、毛色が違っていて、素直に評価しにくいところがありますね。例えば、ボバは映画のイメージが先行しているため、善人過ぎるところ。オビワンでは、子供のレイアが登場することや、ダースベイダーの扱いについての異論。アンドーでは、物語の展開の遅さ(ローグワンの設定にまだ追いついていないということ)。

さて、マンダロリアン第3シーズン第3話を視聴していて、とりわけ驚いたことがあって、書き留めておこうと思いました。それは新共和国体制のもと、アムネスティ・プログラムで、旧帝国軍の軍人達が更正しているという描写です。

まさか、娯楽第一のSWでこんな社会的な内容を入れ込んでくるとは思いませんでした。アムネスティ(大赦)という名称も現代地球のそれと同じです。こいつは、やられましたね。今のスタートレック:ピカードなんかには決して真似できない芸当で、数歩先を行ってます。

根底に思想(理想)があるかどうか、がこういうところに出てくるのでしょう。尤も、これもまた広く浅いポリコレの一種だと受け取られる可能性があるやもしれませんが――まぁ、見る人が見れば分かると思います。本来、こうした要素こそ、スタートレックの得意分野だったはずなのですが……時代とスタッフの移り変わりによって、かつての理想は散り散りになってしまったようです。

ところで、興味深いのは、第3話の主人公たるドクターが、社会復帰でL-52と番号で呼ばれているところです。名前に関しては、ドロイド並の扱いを連想させます。共和国体制下でも、人間が物のように大量生産の部品の一部であるかのような扱いを受けている描写が続き、良き市民ゆえの思考で違反行為に及ぶという顛末。どちらかというとAndorにでてきそうなドラマをなぞってます。マンダロリアンでは珍しい。しかも、まるで、時計仕掛けのオレンジ! 

マンドーの話にこれが要るのかといわれると、現時点では疑問ですが、まぁ面白い試みです。
[ 2023/04/03 20:03 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)

ピカード予備知識

まず、可変種について:裏設定がMemory Alphaで読める。彼らはもともとスキャナーでは察知できない存在として描かれており、今回のピカード劇中にあるようなスターフリート情報部が内蔵まで模倣する新種に作り替える必要性はなかったようだ。

もっとも、スキャナーの性能が25世紀でアップしたという理屈は考えられるが――でも、ピカード劇中のアニカ・ハンセンの吹き替え台詞ではX線検査を受ける(レントゲン?!)と言っている。原語では"pass through entering imaging chamber"。イメージング・チェンバーは、現代でも細胞組織の検査に用いられる。つまり、X線ではない(酷い意訳だ)。

ロー・ラレンとマキ:連邦市民でありながら、カーデシアにテロを行う人々(ベイジョー人)、というのが私の認識。テロリストの連邦市民という発想が斬新だった。スターフリートからマキの勢力を拿捕する計画を任されたピカードはローを派遣するが、ローは同じベイジョーとして連邦に与せず、マキに寝返った(TNG「惑星連邦“ゲリラ部隊”」)。ピカードはローの心情までは(先んじて)理解できなかったわけだ。

ちなみに、ベイジョー人は苗字・名の順で名前を呼ぶのでローが苗字(日本式と同じ)。今回のピカードの世界においては、連邦は堕落した組織(第1シーズン)に成り果てていたわけなので、テロリスト設定とは相性がいい。

ヴァーディクの計画:ディストローム研究所からピカードの肉体を盗んだが、不完全だったので、息子のDNAが必要になった。両方あれば、ピカードそっくりに化け、見破られること無くフロンティアデーに参加することができるらしい。

ヴァーディクの過去:ドミニオン戦争中に捕虜となり、9人の兄弟姉妹と共にディストロームステーションでプロテウス計画の実験にさらされた。Memory Alphaによると、可変種の「偉大なる繋がり」から分裂した一派で、独自にスターフリートへのテロ行為を画策し、組織内部への侵入に成功している。ヴァーディクは繋がることで改造された能力を仲間に伝播できるらしい。
[ 2023/04/02 22:39 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)

ピカード第3シーズン第7話

このシーズンの核心なのだろうが、つまらない。ヴァーディクになんら共感できる部分がないし、ドミニオン(黒幕)らの固形種に対する恨みも説明不足。第一、ヴァーディクという役柄に魅力がひとつもない。悪役としても下卑ている。

表面上、辻褄合わせの復讐心はなんともよく分からない。

ピカードの劇中で語られるドミニオン戦争には、今ひとつ視聴記憶がなく、ぼんやりしてる。本筋から引いてきたドラマではなくて、過去の事件の顛末を悪用している印象だ。

TNG「惑星連邦“ゲリラ部隊”」はうろ覚えだが、ローとピカードを分かつ部分はドラマの見所で、そこはなんとなく覚えている。だから、二人の確執が時を超えて描かれた場面では、相当の違和感を覚えた――互いにそのスピリットを認めつつも、道が違うことを知ったはずなのに。二人の感情的な応酬がスタートレックの人格者とは大きく違っていて、まるで喧嘩別れした現代人のようだ。再会して喧嘩する以外で、わかり合う芝居は考えられなかったのか?

あのときの連邦の非人道主義な作戦が、ピカードを責める口実とされている(のだと思う)が、筋違いに感じる。筋違いであることを知っている視聴者を想定していたとしても、ドミニオン戦争の背景と可変種を登場させる口実には、なんだか十二分ではないものを感じる。それだったら、DS9のキャストと絡ませないと――ローワーデッキは平和的にそれを見せてくれてるのに。

ヴァーディクのジャック・クラッシャーに対する執着もただの作戦だけじゃないわけだろうが、固形種代表の憎まれ役としてピカードを選ぶ理由がよくわからない。どうしてああも憎しみをピカードへ向けられるのか。もう、あんな老いぼれ、放っておいて問題ないだろうに。拘る理由はなんだ? 「惑星連邦“ゲリラ部隊”」事件の因縁? ますます分からん。

私ですらこうなのだから、初見の人はなおさらポカーンでは?

ローアの劇中における役割が、いかにもご都合主義で、全く面白くない。データを何回生まれ変わらせるつもりなんだ? 人格を統合させたいスン博士の親心ってのは面白いんだが。

ジャックの赤い目の秘密もはっきりしないまま。モヤモヤだけが残るエピソード。だから、スタートレック:ピカードってシリーズはダメなんだろうね。核心を際立たせる伏線が皆無なんよ。あぁ、そうだったのか、がまるでナシ。古いネタをチラつかせて、懐かしがらせることしかできない。

唐突にヴァーディクがとうとうと過去を語っても、だからどうした。ディストローム研究所の女性研究員が悪玉にされてるけど、惑星連邦の精神に端から背いている。ああいう非人道主義がそもそも無いのが連邦。ドミニオン戦争の最中での非人道主義と、それとこれとは別じゃないのか。

主格の国における「悪感情を抱いている人種(移民や在住者含む)」という構図で現代を揶揄している、と受け取る人もいるようだが、――ゆえに誤解から生まれた感情という筋書き――ドラマの見所としてはなんだか苦し紛れで、そもそもそんな意図で、このもったいぶったエピソード構成を計画していたのか、ほとほと怪しい。ショーをランする実力が伴っていないのではないか。

さらに、過去の有名人を何人殺せば気が済むのか。ロー・ラレンに加え、トゥボックまでも殺された。スターシップのスクラップ置き場が現れたように、まさに墓場のピカード……フランチャイズの墓場。

ピカードその人が、ヴァーディクを納得させられる説得力を発揮できるのか――ビバリーとの会話で既に殺すしかないと確信したようだ――、はたまた視聴者もその行く末を納得できるのか――視聴者もぶっ殺されるのか――、見物だ。
[ 2023/04/02 19:38 ] 映画、ドラマ感想 | TB(-) | CM(0)
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