エモい。和ゲーってこんなにエモかったんだ。洋ゲーで育った風なオレに言わせると、特典のエスコン5は毛色の違う韓ドラを見ているようだった。
とにかく無線芸が受け付けない。アニメか漫画のノリかな? (声質的に)テンプレな登場人物が出てきて、リアルっぽさよりは、アニメに出てくる高校生の部活の同僚のような喋り方で、軍隊用語っぽくもなく、机上で考えた寸劇の内容が展開される……イタい。恥ずかしい。
「海上のあれは人の顔だったのじゃないか……」
わざわざフライトゲームの一コマにこんな活写を挿入したい、という脚本家の野心は分かる。ゲームと言うよりはメディアのひとつとして、情緒豊かなティーンエイジャーに教えてやりたい――でもエモすぎた。そうした作品としてゲームを使われるのは、(このケースでは)オレは感心できない。
例えば、無線の新人看護師が「大丈夫です、絶対救ってみせます!」と安請け合いしてしまうところ。現実はそんなに甘くないし、ER見てたらこんなセリフ書けないよ。(新人の初期衝動がどれほど強いか、また崇高かを表現したいなら、別のシチュエーションを考えるし、先輩によるたしなめ方も用意しておく)
※ここでなぜERが出てくるかって? 冒頭のカメラマンの声優さんがDr.カーターだからさ!
オレは努力友情正義の(和テイストの)ストレートなノリは大嫌いなので、無理に決まってた。斜に構えてるわけじゃない。声優さんの演技の方向性も込みで青くて嘘くさくて駄目だということ(ちなみにエスコン5は2004年の作品)。イタくても、その真面目さがいい、認められるってのは、例えば「ふぞろいの林檎たち」。分かって貰えるだろうか、ああいう感じに仕上がらないのなら、同じことをやっても(意図と努力は買うが)駄目なんだ。
幕間のドラマ(前述Dr.カーター)は悪くないと思う。そこはゲームと切り離して見られる。無線芸はもっとほどほどにしておけばよかったのでは?ということ。つまり、やり過ぎ。もしくは、オレはこのスタイルはベタベタし過ぎて嫌い。分かりやすく言うと、妹じゃなくてツンデレが好き、みたいな感じなのさ!
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