
良くできたホームベーカリー(手法でなく機械のこと)は全自動洗濯機と同様で、分量さえ(著しく)間違わなければ、誰にでもパンが作れる。こね技術なんかも全自動洗濯機の派生じゃないかと思うほど。
近くに富澤商店の実店舗がある事がわかり、通販の送料より足代の方が安いので、日曜日に買いに行った。目的はイーストのくさみが無いという
赤サフ(saf-instant 赤ラベル)を買う為。これだけではなんだから、ついでにカナダ産小麦粉を使った『スーパーノヴァ』という強力粉も購入してきた。
『スーパーノヴァ』に関しては、良い評判と同時に良くないという評判がネット上で散見され、他のジャンルでもありがちの混沌ぶりと、日曜(もしくは“にわか”)主婦(夫)達の程度(ピンからキリ)が知れて面白い。
ドライイーストを日清の『スーパーカメリヤ』から“赤サフ”に変え、前回のグリコ『カフェオーレ』の経験から水分(含む油脂)を牛乳に変更してトライ。牛乳は加工乳にした(無調整だと、その時の配合に左右されて多少風味が変わるかもしれない)。

赤城乳業の『いちごミルクバー』から20g足らずを、油脂に加え隠し味として再び利用。
強力粉『カメリヤ』の残りが500gを切ったため、残量を二分して235gずつで使い切ることにした。なぜこのように半端になったかと言えば、取説では『早焼き』の量が280gとされていて、以前一回試したからだ。
理屈(というかコツ)が分かれば取説の通りにやる必要はない。イーストと塩の分量は取説より一割ほど減らす。私見では、水分量とイーストを必要最小限にしつつ、ふくらみを保てば、より出来の良い食パンになると考えている。
肝心の“赤サフ”だが、発酵過程でくさみが拡がらないことから、臭いに関しては大いに意義有り。『スーパーカメリヤ』で作った食パンの場合では、冷えるとくさみは遠のくものの、(食べるときに)熱すると再度くさみが強くなった。当然、発酵の行程でもキツイ臭いが拡がっていた。今回の“赤サフ”は、焼き行程の最中にパンらしい香りが拡がってくる。
出来上がりは、前回よりふくらみが悪かった。砂糖の分量を2/3にした事に起因してだろう。あまり糖分を取りすぎても困るので、セーブしたからだ。ふくらみの調節法なども分かってきた。

ケースからだして冷ました完成品。重量は約370g。どうしても中に水分が封入されてしまうのだが、こんなものなのだろうか。もう少し乾燥されるイメージを持っていた。次回は二度焼きをやってみるか?
味は、ごく平凡になった。隠し味はほとんどわからん(耳の部分に、それらしき味がすこし残っている)。くさみが無いので、焼きたての食パンをごく普通においしく頂ける。店売りの一般的な安い食パンと比較しても遜色ない。身はキメが細かく、歯応えも適度に柔らかく、ほんのり甘い。
後味に少々塩味が残った。24時間程度の保存は考慮して、必ず塩は入れるようにしているのだが、もっと大胆に控えてみるべきか。