まずは
Tomb Raider Legendだが、7時間ほどでクリアしてしまった。プレイ中には不満がたくさん湧いた。ギネスブックにも載るララ・クロフトを託されて、どう扱って良いやら、Crystal Dynamics(Core Designから変更されたディベロッパ)も困惑したかのようで、これまでとは異質なゲーム内容が盛り込まれている。そのいくつかは、どのように弁解したところで「トゥームレイダー」らしからぬ要素で、筆者もさすがに許容できなかった。
ひとつには、アーケードゲーム的なノリが挙げられる。バイクで逃げるララを、悪漢のバイカー達が追いすがって銃撃し、トラックが前方を走って木箱を落としてくる。これは、なんという
デリソバデラックスですか? ゲーム専用機での発売も視野にあったとはいえ、2006年当時を考慮しても、「やってしまった」感がする。「トゥームレイダー」という確立したタイトルが、シリーズ売上げ低迷の末、往年のアーケード的要素を堂々と採用して挽回を図るなどとは、誰が考えられたろう。
Legendのボス戦も、筆者は敬遠したいクチだった。敵はひっきりなしに同じ台詞を吐き続け、波状攻撃を延々続ける。ショウゴ・タカモト戦が特に嘆かわしい。
Psychonautsのように工夫されたボス戦ならいざしらず、これほどダイレクトで傍若無人な有様には目を覆いたくなった。ゲームデザイナーは一体何を血迷ったのか。
レベルやマップの作りも悪い。何をすればステージが終了するのかプレイヤーに伝わってこない場面が多かった。敵を全員倒すだけ、というマップはあまりにお粗末。銃撃戦の頻度がなぜか異様に高いのだが、筆者の思い入れがあるトゥームレイダーは、こんな仕様ではなかったはずだ。とうとう、タカモトの辺りから、難易度をEASYに変更してしまった。EASYであれば、ザコを含め、敵が簡単に倒れるので、ステージの短さを補填するかのような、つまらない物量作戦に煩わされずに済む。