Episode II クローンの攻撃 を今頃観ましたヨ。某店でこのDVDが半額だったものですから。感想・・・それなりに見応えがありましたね。前三部作の「確定済の未来」という枷がありながら、テーマは自在に操っているゾという自負を感じました。すんなりと受け入れやすいドラマ表現で、意図もよく呑み込めました。娯楽作としても期待を裏切りませんでしたね。ただし、大金と膨大な手間を投入した映画にしては、朝の連続ドラマのように肩肘張らない語り口(通例ですが)なので、解りやすい反面、安っぽくもありました。
コルサントの繁華街での追跡、空飛ぶイエローキャブを連想させるスピーダーは、既にどこかで観た映画(ブレードランナーやフィフスエレメント)そのものです。しかもそちらの方が巧みであり、スターウォーズらしさに疑問が湧きました。また、米国生活そのものとしか言いようのない戯画が登場します(麻薬の売人などもそう)。監督の趣味で故意にそうしているのでしょうが、デックスの店には、かなりの抵抗を覚えました。ナブーへの難民船も、いわば大陸横断バスで、若い二人が故郷の親元を離れて逃避行(筋としては里帰り)に出たかのようなイメージをダブらせているのでしょう。こちらは微笑ましい戯画化であり、カットされたシーンで補完して観ると楽しめました。しかし、作品世界としてあるべきなのか、という違和感は拭いきれません。
とはいえ、デジタル技術を駆使しながらも、どこか天然色映画の色彩を思わせる画作りで、新しいような古いような、まさに究極のチャンポン映画だったかと思います。[2月27日]