バルダーズ・ゲート
Baldur's Gate 1998年12月24日発売 開発元BioWare Corp./Black Isle Studios 販売元Interplay Inc.
Baldur's Gate: Tales of the Sword Coast 1999年4月30日発売
Baldur's Gate II: Shadows of Amn 2000年9月25日発売
Baldur's Gate II: Throne of Bhaal 2001年6月19日発売
バルダーズ・ゲート 完全日本語版 1999年10月20日発売 販売元セガ
テイルズ オブ ザ ソード コースト(バルダーズ・ゲート拡張シナリオ集 日本語版) 2000年 2月18日発売
バルダーズ・ゲート 完全版バリュー パック 2001年7月6日発売
バルダーズ・ゲート2 シャドウ オブ アムン 完全日本語版 2001年7月6日発売
バルダーズ・ゲート2 完結編 スロウン オブ バール 完全日本語版 2001年11月29日発売
総評:
まとも。(真っ当って事は凄いコトですよ、ハイ)
呪文のバラエティも豊富、クエストも多彩。バランスも悪くない。楽しめる。
コンピュータRPGの基準石としたい作品。
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私はプレイし終わってしばらく経つ。細かな印象は薄くなってしまっているのだが、なかなか面白かった事は確か。全般的に1よりも2の方が楽しめる(と私は思う)。2では、ヒットポイントの低さを気にしなくて良いし、なにしろコンテンツが山盛りという印象がある。他方、1の方が物語進行に伴う縛りが少ないと感じる人も多い。
1では、テイルズ・オブ・ソードコーストを足しておくと良い。2では、スロウン・オブ・バールをバグ修正の為に足すと良いが、内容はあまりオススメできない。というのも、増加分はパワープレイが中心になり、大して強くもないパーティでは敵が倒せず先に進めなくなってしまう。このパワー偏向は、シャドウ・オブ・アムンの傾向と似つかわしくなく、著しく興を削ぐ。
1、2とも、総じて戦闘が面白い。正確には、その試行錯誤の過程が、である。クエストの多さもこのゲームの楽しい印象を後押ししてくれるとは思うが、概ね、お使い然としている。そこでスパイスとなるのが、障害となる敵である。ただ力押しするだけでは勝てないときもあり、その都度、対処法を学ぶ事になる。自分が持てる組み合わせの中で、役に立つ方法を発見しなくてはならない。この試行錯誤が、なかなか楽しく(つまり、度々死ぬ事になるが)、強敵だった相手をまんまと退治できた爽快感はやみつきになる。勝てそうもないときは退却して後回しにするだけである(ちょっと癪だけど)。パーティは6人全員をコントロールでき、少々手間ではあるものの、どの武器や呪文を使わせるか選ぶのも醍醐味となっている。ネヴァーウィンター・ナイツのシングルプレイではこの妙味を体験する事は叶わない。
シャドウ・オブ・アムンは、複雑なゲームシステムにありがちな嫌らしさを、あまり気にかけないで済む。武器にしても呪文にしても、選択の巾が多くて、取り逃したりすると不利になってしまうのじゃないか、と初心者は思ってしまうらしいが、このゲームに限っては、そうでもない。上述のように戦闘の比重が高く、効率を重視したくなるのも解らないではないが、シャドウ・オブ・アムンの楽しみ方は、そっちの方ではないと思うのだ。好きなキャラクターを作って、気に入った仲間(NPC)で冒険をする。サブクエストは全部こなす必要は無い。強い敵は確かに出てくるが、全く勝ち目がないわけでもない。横道に逸れて出会う強敵は、相手をしなくてもかまわない。全部さらうのではなく、楽しみたい部分だけ相手をするのが似合っている作りだと思うのだ。
玄人向けの中に、割とそうでない者でも楽しめる懐のでかさ、そういう所を体現しているシャドウ・オブ・アムンは、数あるダンジョンズ・アンド・ドラゴンズのコンピュータRPGでもピカイチだと思う。主人公のキャラクタークラスによって本拠地が変わるという趣向は洒落ていて、指導者たるプレイヤーはMorrowindのギルドマスターがうらやましがるような管理職としての体験ができる(旧ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズのコンパニオンルールセットのドミニオンを連想させ、感慨深い)。おまけ程度だけれど、仲間の異性NPCと恋愛もできる。本拠地以外でも少々の分岐が用意されていて、選択の楽しみに事欠かない。セーブデータから分かれ道だけをちょろっと遊ぶのも面白い。二週目を遊ぼうという人の為には、1のときと同様、最終時のセーブデータが残る。ただし、大まかな展開は変わるべくも無いので、面白さの点では一週目よりも劣る(私は途中で飽きたクチだ)。
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